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デジコン編集部 2023.8.25

四足歩行ロボ「Spot」で点群データの実測図を作成!〜 新小岩駅南口駅ビル工事で竹中工務店が実証 〜

竹中工務店は、米Boston Dynamics製の四足歩行ロボット「Spot」が建設現場内を巡回して撮影した映像を、実測図の作成用データとして用いる実証実験を成功させたと発表した。

テストフィールドとなったのは、JR東日本発注の「JR新小岩駅南口駅ビルの新築工事」で、JVを組成する鉄建建設とともにSpotを実測図作成の補助業務に適用できるかを検証した。

Spotで現場の映像撮影時間が30%削減


JR「新小岩」駅南口駅ビルの新築工事のような鉄道関連施設をはじめ、工事完了後も繰り返し改修や改築が行われてきた施設では、新工事着手するにあたり、過去の工事を全て反映した現況の実測図を作成しなくてはならない。

これまでは、実測図作成に必要な映像撮影は、技術者が慎重に作業を行っても建設現場では足元が不安定なために、映像がブレたり、撮影漏れが起きたりして撮り直しを強いられ、負担となっていた。
Spot撮影映像を基に作成した実測図(点群データ)

今回、階段や不整地でも、障害物を回避しながら事前に指示したルートを自律巡回するSpotの機能を生かし、頭部に市販カメラを搭載して、ブレや漏れのない映像を撮影。映像撮影に要する時間は、最大30%程度削減されたという。

実測図の作成は、Spotで取得した映像データをもとに、CalTaのデジタルツインアプリケーション「TRANCITY」を用い、3次元の点群データを生成した。
実測図(点群データ)と設計図(BIMデータ)の照合

また、作成した実測図(点群データ)と、設計図(BIMデータ)とを重ね合わせ、新たに建設する施設や設置する設備配管などと、既存構造体との干渉を事前にチェックし、不具合が生じないことを確認することにも役立て、施工管理でも業務の効率化に寄与した。



参考・画像元:竹中工務店プレスリリース



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デジコン編集部

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