西尾レントオール、ARAVと共同で建設現場向け自動施工パッケージのレンタルを開始。クローラダンプ自動運転システムと無人油圧ショベル「ヨイショ投入くん」組み合わせ、掘削から排土まで無人化

西尾レントオールは、ARAVと協業し、掘削から排土までの自動施工パッケージのレンタルを開始すると発表した。

西尾レントオールが独自に開発したクローラダンプ自動運転システムと、ARAVが開発・提供する自動（無人）油圧ショベルRX「ヨイショ投入くん」を組み合わせ、油圧ショベルによる掘削から、クローラダンプへの土砂の自動積込、そして指定場所への自動排土という一連の作業を無人化・自動化する。

困難な建設会社に手軽な導入機会を提供、建設現場生産性向上と省人化を促進

これまで、自動施工や無人化施工といった最新技術の導入は、多大な開発コストや設備投資を伴うことから、一部の企業に限られていた状況である。

大多数の建設会社にとっては技術導入へのハードルが高く、実際に取り組むことが困難な状況が続いていた。

建設業界では、労働力不足と高齢化が深刻化しており、生産性向上と省人化への取り組みが急務となっている。特に土工事における掘削・運搬・排土作業は、熟練技術者の確保と安全性の確保が重要な課題となっている。


従来の自動施工技術導入には、システム開発費、機械購入費、技術者育成費など、数千万円から数億円規模の初期投資が必要とされていた。

この高額な初期投資により、中小規模の建設会社では最新技術の導入を断念せざるを得ないケースが多発していた。

今回の自動施工パッケージは、西尾レントオールが独自に開発したクローラダンプ自動運転システムが核となっている。このシステムは、GPS測位技術と高精度センサーを組み合わせることで、設定されたルートを自動走行し、指定場所への正確な土砂運搬を実現する。

ARAVが開発・提供する自動（無人）油圧ショベルRX「ヨイショ投入くん」は、掘削作業の完全無人化を実現する先進システムである。AI技術と精密制御システムにより、効率的な掘削パターンの自動実行と、クローラダンプへの正確な土砂積込が可能となっている。

両システムの組み合わせにより、油圧ショベルによる掘削作業から始まり、掘削した土砂のクローラダンプへの自動積込、そして指定された排土場所への自動運搬・排土という一連の土工作業が、人的介入なしに連続実行される。

この自動化により、従来は複数の作業員が必要だった土工作業を大幅に省人化できる。特に危険性の高い作業現場において、作業員の安全確保と作業効率の向上を同時に実現する効果が期待される。