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デジコン編集部 2024.1.11

クレーンワイヤの外観目視点検を自動化、AIで良否判定。熊谷組とパシフィックシステムが開発

熊谷組とパシフィックシステムは、クレーンワイヤの外観目視点検を自動化する「クレーンワイヤー全周囲外観検査システム」を開発した。

AIでワイヤ表面の傷やほつれなどを高い精度で連続的に検査し、不良部分を特定することで、製造業に次ぎ多発している建設業のクレーン揚重作業での労働災害を防ぐ。


今回開発したシステムは、エリアセンサーカメラ4台を使用し、ワイヤロープ巻下げ中に全周にわたって不良部分を検査し特定する。

カメラと照明の「撮影ユニット」、撮影したデータから良否を判定する「処理ユニット」、判定結果の確認と検査の起動遠隔操作を行う「閲覧ユニット」から成る。


不良部分の判定には、良品の教師データで学習させたAIによるアノマリー判定(教師無し異常検知)と、ヒートマップによる画像処理(二値化処理)を活用することで判定精度の向上を図る。撮影箇所に異常があれば欠陥情報として表示し、欠陥位置も特定する。

両社は同検査システムを、シールド現場の防音ハウスに架設された天井走行クレーン(定格荷重10トン)に導入し、16カ月の試験運用を実施した。

運用中の異状データを解析したところ、軽微なごみの付着に対する異状の判定、異状位置の繰り返しの判定が行えていることから「判定の信頼性がおおむねあることが確認できた」としている。


参考・画像元:熊谷組プレスリリース
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デジコン編集部

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