行政・政策
デジコン編集部 2025.6.10

国交省、低炭素型ディーゼルトラック導入支援補助金の公募を開始

国土交通省は、トラック輸送におけるCO2排出削減を図るため、投資余力の少ない中小トラック運送業者を対象に、低炭素型ディーゼルトラックの導入を支援する補助事業の公募を2025年6月9日より開始したと発表した。

環境省との連携事業として実施され、令和7年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(低炭素型ディーゼルトラック普及加速化事業)により車両導入経費の一部を補助する。

申込順審査で令和8年1月30日まで受付。予算残額2割到達後は全申請一括審査、初回申請事業者優先抽選で中小運送業者の燃費改善体制整備を促進


中小トラック運送業者における保有車両の燃費性能を高めるとともに、燃費改善に継続的に取り組む事業者の体制整備を促進し、トラック輸送の低炭素化を目指すため、低炭素型ディーゼルトラックを導入する事業について、車両導入経費の一部を補助する制度である。

申請受付期間は令和7年6月9日(月)から令和8年1月30日(金)までとなっており、長期間にわたって申請機会が提供される。

申請に係る審査は、申込順を基本に行われるため、早期申請により採択確率の向上が期待される。

ただし、予算額の残額が2割程度に達した場合には、当該日付以降は申込順による審査を行うことはせず、当該日付から令和8年1月30日までに申込みのあったすべての交付申請を対象に審査を行う特別措置が設けられている。

予算残額を超える申請があった場合には、初めて申請を行う事業者を優先して抽選するなど配慮したうえで補助事業者を決定する方針が示されている。この措置により、より多くの中小運送業者に導入機会を提供する公平性が確保される。

申請受付状況は、一般財団法人環境優良車普及機構のホームページで随時確認できる仕組みとなっており、申請者は予算執行状況を把握しながら申請タイミングを検討することが可能である。

中小トラック運送業者を対象とした理由として、投資余力の少ない事業者における保有車両の燃費性能向上が挙げられている。大手運送業者と比較して設備投資能力に制約がある中小事業者への重点支援により、業界全体の底上げが図られる。

燃費改善に継続的に取り組む事業者の体制整備促進も重要な目的として位置づけられている。単発的な車両導入にとどまらず、長期的な燃費改善への取り組み姿勢を評価する制度設計となっている。

低炭素型ディーゼルトラックは、従来のディーゼルエンジンと比較して燃費性能が向上した車両を指している。エンジン技術の改良、車体軽量化、空力性能の向上などにより、CO2排出量の削減が実現される。









印刷ページを表示
WRITTEN by

デジコン編集部

建設土木のICT化の情報を日々キャッチして、わかりやすく伝えていきます。

建設土木の未来を
ICTで変えるメディア

会員登録

会員登録していただくと、最新記事を案内するメールマガジンが購読できるほか、会員限定コンテンツの閲覧が可能です。是非ご登録ください。