行政・政策
デジコン編集部 2025.5.26

国交省が3次元地図整備システムの試行運用を開始。歩行空間のバリア情報抽出と自動配送ロボット走行環境構築を支援

国土交通省は5月23日から、歩行空間の段差や縦断勾配などのバリア情報の抽出や自動配送ロボット等のモビリティの走行環境構築に向けた3次元地図整備システムの試行運用を開始した。

多様な3次元点群データの統合処理が可能で、地方公共団体や研究機関、民間事業者の利用申請を受け付けている。

多様な3次元点群データを統合処理するプロトタイプシステム。包摂社会実現へ向けたデータ基盤整備


国土交通省では、誰もが自律的に安心して移動できる包摂社会の実現を目指し、歩行空間におけるバリア情報等のデータのオープンデータ化を推進している。

歩行空間の3次元地図ワーキンググループでの議論を踏まえ、多様な3次元点群データを統合処理することが可能な3次元地図整備システムのプロトタイプシステムを構築した経緯がある。

今回の試行運用開始により、人・ロボットの移動支援サービス等において歩行空間の3次元点群データの活用ができるよう、システムの改善等につなげていく方針である。

運用開始日は令和7年5月23日で、当面の間継続される予定となっている。

利用主体は地方公共団体等の行政機関、大学等の研究機関、民間事業者とされており、幅広い分野からの活用が期待されている。

利用申請については、指定されたメールアドレス宛に連絡することで手続きが可能である。

この取り組みは、歩行空間ナビゲーションデータプラットフォーム(ほこナビDP)の一環として位置づけられている。

「ほこナビDP」は、歩行空間におけるバリア情報やバリアフリー施設に関する情報を整備・管理・更新に活用するためのデータプラットフォームで、デジタル技術の活用により行政・民間事業者・市民など多様な主体の参画によるデータ整備・更新を可能にしている。

歩行空間におけるバリア情報やバリアフリー施設に関する情報の充実により、車椅子やベビーカー利用者、高齢者等に対する移動支援サービスへの活用だけではなく、今後普及が期待される自動配送ロボットや電動車いすでの活用も期待できるとしている。

システムでは歩行空間のバリアに関するデータを表現するためのデータ整備仕様(データフォーマット)が提供され、地方公共団体をはじめとした整備主体がデータ整備を行う際に活用できるツール類も用意されている。

問い合わせは政策統括官付総合交通体系の3次元地図整備システム担当で受け付けており、電話番号は代表03-5253-8111(内線53115)、直通03-5253-8795となっている。







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