Polyuse、シリーズBで約27億円を資金調達。建設用3Dプリンタの研究開発と社会実装を加速

建設用3Dプリンタの開発・製造を手掛けるPolyuse（ポリウス）は12月3日、シリーズBラウンドにおいて約27億円の資金調達を実施したと発表した。

WiLとグロービス・キャピタル・パートナーズを共同リード投資家として迎え、ユニバーサルマテリアルズインキュベーター、SBIインベストメント、大和ハウスベンチャーズといった有力な投資家が参画している。

人手不足が深刻な建設業界に変革をもたらす

Polyuseは2019年の創業以来、「人とテクノロジーの共存施工」を掲げ、国産の建設用3Dプリンタ「Polyuse One」の開発と普及に取り組んできた。

2022年には国内初の公共工事での活用を実現し、これまでに200件以上の現場で導入された実績を持つ。

建設業界では、職人の高齢化や人手不足が深刻な課題となっており、3Dプリンタ技術は型枠工事の省人化や工期短縮、さらには災害復旧などの分野で大きな期待が寄せられている。

今回の資金調達により、Polyuseは研究開発基盤を大幅に拡充し、事業体制の強化を図ることで、社会実装のスピードをさらに加速させる狙いだ。


具体的には、全国への「Polyuse One」の展開を進め、2025年度から2026年度にかけて100台の設置を計画している。

また、資金調達に伴い、同社の技術開発や社会実装に携わるメンバーの挑戦を紹介する新企画「Printing the Future」などのコンテンツ発信も開始し、採用活動やパートナーシップの拡大にも力を入れる。

投資家からは、日本発の技術でグローバル市場への進出を期待する声や、地方のインフラ再整備といった社会課題の解決に対する高い評価が寄せられている。