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デジコン編集部 2026.10.15

道路の下の光ファイバを「センサー」に。NTT東日本・鹿島建設ら5社、道路維持管理へ活用するコンソーシアムを設立

CONTENTS
  1. 老朽化・担い手不足・財源制約。限られた資源での広域把握が課題
  2. 道路を「ネットワーク」として捉える。舗装と地盤を一体で把握
  3. まずは状態変化の把握と交通データ活用から。5社が役割を分担
NTT東日本、鹿島建設、応用地質、オリエンタルコンサルタンツ、三菱総合研究所の5社は、光ファイバセンシングの道路維持管理への活用モデルの構築に向け、10月14日に「光ファイバセンシングの道路維持管理への活用モデル構築に向けたコンソーシアム」を設立したと発表した。

道路下や道路近傍に敷設された光ファイバから得られる振動などのデータを活用し、道路の状態変化と交通状況を広域かつ継続的に把握する手法を検討する。

5社は、通信インフラ、建設、地盤調査、道路管理実務、社会実装の知見を持ち寄り、データに基づく予防保全型の道路マネジメントへの転換を目指す。

老朽化・担い手不足・財源制約。限られた資源での広域把握が課題


道路インフラでは、老朽化の進行や担い手不足、財源の制約、災害リスクの高まりを背景に、効率的で持続可能な維持管理が求められている。

とりわけ地方自治体などの道路管理者は、限られた人員と予算で広範な道路ネットワークの状態を把握し、点検・診断・補修の優先順位を判断する必要がある。

一方、従来の点検・調査は目視や専用車両による調査など、一定の周期や範囲で行う方法が中心だ。

限られた人員や予算のなかで、道路の状態変化や交通状況を広域かつ継続的に把握するには、点検・調査手法のさらなる高度化が求められていた。

こうした課題の解決手段として期待されるのが、光ファイバセンシングである。

道路下や道路近傍の光ファイバをセンサーとして利用し、振動・ひずみ・温度などのデータを取得することで、道路の状態変化や交通状況を広域かつ継続的に把握できる可能性がある。

本コンソーシアムでは、既設の通信用光ファイバの活用に加え、センシング用光ファイバの新設も含めて検討する。

道路を「ネットワーク」として捉える。舗装と地盤を一体で把握


本コンソーシアムが目指すのが、「道路空間マネジメント」の社会実装だ。

これは、道路を個別の地点ではなくネットワークとして捉え、交通量や通過速度などの交通状況と、舗装・路盤・地盤の状態に関する情報を組み合わせて、道路ネットワーク全体を一体的に把握するものである。

交通状況も考慮して点検・補修の優先順位を決め、より効率的な維持管理計画につなげることを目指す。

なかでも、舗装と地盤を一体として捉える「道路断面マネジメント」が重要な要素となる。

光ファイバセンシングで得られる振動・ひずみ・温度などのデータと既存の点検・調査技術を組み合わせ、路面の表層だけでなく、路盤・地盤を含む道路断面の状態を把握する手法を検討する。

まずは状態変化の把握と交通データ活用から。5社が役割を分担


当面は、実務に適用できる可能性が高いテーマから検討を始める。光ファイバセンシングのデータを用いた道路の状態変化の把握だ。

詳細点検や追加調査が必要となる可能性のある区間の抽出や、点検対象の絞り込み、点検計画への活用可能性を検証する。

もう一つが、交通データの道路維持管理への活用である。

交通量や通過速度などを把握する手法を検討し、舗装の補修計画や点検計画への活用可能性を整理する。

役割分担としては、NTT東日本と鹿島建設が光ファイバによるセンシングデータの取得・解析などを担い、応用地質が路盤・地盤に関するデータの取得・解析・評価を担当。

オリエンタルコンサルタンツは計測監視技術と点検の融合による維持管理の高度化を、三菱総研は活用場面と現行制度・基準との関係の整理や社会実装の検討を担う。

5社はすでに地方自治体との意見交換を始めており、道路管理実務への適用と実証の可能性を検討している。



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