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デジコン編集部 2026.10.13

「点」の検査から「面」の検査へ。イクシスと奥村組、吹付け断熱材の凸凹をスマホで可視化する「でこぼこスキャン」を共同開発

CONTENTS
  1. 省エネ基準の強化で高まる断熱性能。「点」の検査では見逃しも
  2. LiDAR搭載のスマホでスキャン。基準面との過不足を定量的に確認
イクシスと奥村組は、吹付け断熱材の表面の凸凹を可視化するシステム「でこぼこスキャン™」を共同開発した。

断熱材表面の凸凹をヒートマップや等高線図で表示し、厚さ不足のおそれがある箇所を現地で面的に把握できるシステムだ。

確認ピンによる従来の「点」の検査と比べ、検査業務の効率化と施工品質の向上を図れる。

省エネ基準の強化で高まる断熱性能。「点」の検査では見逃しも


脱炭素社会の実現に向けて省エネルギー基準が強化されるなど、建物にはこれまで以上に高い断熱性能が求められている。

外壁の内面などに用いられる断熱材の現場発泡ウレタンは、断熱性能を確保するため、所定の吹付け厚さで施工することが重要だ。

もっとも、現場発泡ウレタンは吹付け後に膨張するため、厚さが増すほど均一な仕上がりを確保することが難しくなる。

とりわけ入隅部や、配管などを通すスリーブ周辺、建具まわりといった複雑な形状の箇所では、吹付け厚さにばらつきが生じやすく、施工には高い技術力が求められる。

従来、吹付け厚さの確認は、断熱材に確認ピンを刺して測定する「点」での検査が一般的だった。

しかしこの方法では、広い吹付け面全体の状態を把握することが難しく、測定箇所の選定によっては局所的な厚さ不足を見逃すおそれがあった。

また複雑な形状の箇所では測定点が増えるため、検査に時間と手間を要することも課題だった。

LiDAR搭載のスマホでスキャン。基準面との過不足を定量的に確認


「でこぼこスキャン」は、断熱材表面の凸凹の状況を可視化できるアプリケーションだ。

iPhone ProなどのLiDARスキャナを搭載した対応端末を活用し、天井や壁に吹付けた断熱材表面の凸凹を、ヒートマップや等高線図で表示する。



対象面を正面からスキャンし、凸凹を平均的に処理した仮想の基準面に基づいて、断熱材表面の凸凹をモニター上に表示することで、吹付け厚さ不足のおそれがある箇所を迅速に確認できる。

これにより、誰でも基準面に対する吹付け厚さの過不足を定量的に確認でき、厚さ不足の確認作業の効率化につながる。

操作手順は、まず発泡ウレタンの表面形状を計測し、スキャン範囲内の2点をタップして基準面を設定する。


計測範囲に応じて2枚目以降のスキャンを行い、建具などが含まれる場合は凸凹を評価しない範囲を設定したうえで、基準面に対する凸凹を評価する流れだ。

なお「でこぼこスキャン™」は、両社が共同で商標登録を出願中の名称である。

イクシスと奥村組は今後も検証と改良を継続し、本システムの活用を通じて、断熱材吹付け工事における施工品質や生産性の向上に貢献していくとしている。


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