コラム・特集
デジコン編集部 2024.10.10

北海道の土木・建設会社トップ15社を紹介!〜 積雪寒冷地のインフラと地域開発を支える 〜

CONTENTS
  1. 1. 岩田地崎建設
  2. 2. 伊藤組土建
  3. 3. 玉川組
  4. 4. 日建設計
  5. 5. 北土建設
  6. 6. 勇建設
  7. 7. 砂子組
  8. 8. 宮坂建設工業
  9. 9. 森川組
  10. 10. シビテック
  11. 11. 田中組
  12. 12. 中山組
  13. 13. 勝井建設工業
  14. 14.西村組
  15. 15. フクタ
北海道の厳しい自然環境と広大な土地は、独自の建設技術と経験を持つ企業を育んできた。

積雪寒冷地特有の課題に対応する技術開発や、広大な土地を活かした大規模プロジェクトの遂行能力など、北海道の建設会社は他の地域にはない特殊な強みを持っている。

これらの企業は、北海道の発展に不可欠な存在として、インフラ整備から都市開発まで幅広い分野で活躍している。


寒冷地建築技術、雪対策、凍害対策など、北海道ならではの技術を駆使し、地域の課題解決に貢献している。

また、近年では環境配慮型の建設や ICT 技術の導入など、時代の要請に応じた革新的な取り組みも積極的に行っている。

本記事では、こうした北海道の総合土木・建設業界をリードする15社を紹介する。各社の歴史、特徴的な技術、代表的なプロジェクト、そして最新の取り組みなどを詳しく見ていこう。

1. 岩田地崎建設


創業120年以上の歴史を持つ岩田地崎建設は、北海道を代表する総合建設会社の一つだ。

土木・建築の両分野で高い技術力を誇り、特に寒冷地での施工に強みを持つ。積雪や凍結に対応する独自の工法や材料開発を行い、北海道の厳しい気候条件下でも高品質な建造物を実現している。

近年は環境配慮型の建設にも注力し、持続可能な社会インフラの構築に貢献している。また、ICT技術を活用した施工管理システムの導入など、建設業のデジタル化にも積極的に取り組んでおり、業界のイノベーションをリードしている。



2. 伊藤組土建


1893年創業の伊藤組土建は、北海道の建設業界の草分け的存在である。

高度な土木技術と豊富な施工実績を持ち、特に寒冷地特有の技術開発に力を入れている。

札幌ドームの建設など、北海道の象徴的な建造物の施工にも携わってきた。

同社の強みは、長年にわたって蓄積された寒冷地建設のノウハウにあり、凍結防止技術や融雪システムなど、北海道の気候に適した独自の技術を多数開発している。


3. 玉川組


玉川組は、1908年の創業以来、北海道の建設業界で重要な役割を果たしてきた。

土木工事を中心に、建築、舗装、環境事業など幅広い分野で事業を展開。特に河川工事や道路整備において高い評価を受けている。

同社の特徴は、北海道の自然環境に適応した独自の工法開発にあり、例えば、寒冷地での舗装技術や雪害対策など、地域特有の課題に対応する技術を多数有している。

近年は、ドローンやAI技術を活用した施工管理システムの導入など、建設業のデジタル化にも注力している。また、地域貢献活動にも積極的で、北海道の持続可能な発展に向けた取り組みを推進している。






4. 日建設計


日建設計は、1950年に設立された日本を代表する建築設計事務所であり、2022年4月に北海道日建設計と日建設計シビルを吸収合併した。

この戦略的な統合により、多様化する社会課題に迅速に対応できるシンプルな組織構造を実現した。

同社の強みは、120年を超える経験と実績、そして建築家、エンジニア、プランナー、デザイナーなど多種多様な専門性の融合にある。

特に、北海道日建設計の吸収合併により、積雪寒冷地における高度な設計技術を獲得し、北海道の気候条件に適した建築設計のノウハウを全国展開できるようになった。

日建設計のミッションは、都市や建築の設計を通じて社会に真の価値を提供することだ。

クライアントの要望を深く洞察し、社会の変化に先んじて行動することで、期待を超える価値創造を目指している。

同社は、建築設計だけでなく、都市デザイン、環境計画、インフラ設計など幅広い分野でサービスを提供している。

特に、日建設計シビルの吸収合併により、土木設計や地盤調査などのインフラ関連技術が強化され、より総合的なプロジェクト提案が可能となった。

日建設計は、「Imagination & Technology」というブランドタグラインのもと、クライアントと共に社会環境デザインの先端を切り開き、豊かな体験を社会や人々に届けることを目指している。



5. 北土建設


1951年設立の北土建設は、土木工事を主力とする建設会社だ。

北海道の厳しい自然環境に適応した施工技術を持ち、特に道路整備や河川工事において高い評価を得ている。地域に根ざした事業展開で、北海道の発展に貢献している。

同社の特徴は、寒冷地特有の課題に対応する独自の工法開発にあり、例えば、凍上抑制工法や融雪施設の設計・施工など、北海道の気候に適した技術を多数有している。

また、環境保全にも力を入れており、生態系に配慮した河川工事や、再生可能エネルギーを活用した施設の建設など、持続可能な社会インフラの整備に取り組んでいる。

近年は、ICT技術を活用した施工管理システムの導入も進めており、建設業の生産性向上にも貢献している。





6. 勇建設


勇建設は昭和31年の創業以来、北海道の建設業界で着実な成長を遂げてきた。

土木工事を中心に、建築、舗装、環境事業など多岐にわたる事業を展開。   特に寒冷地での施工技術に定評があり、北海道の厳しい気候条件下での工事に強みを持つ。

同社の特徴は、地域密着型の事業展開と、高度な技術力の融合にある。   例えば、積雪地域での道路整備技術や、凍害対策を施した構造物の建設など、北海道特有の課題に対応する独自の工法を開発している。  



7. 砂子組


1946年創業の砂子組は土木工事を主力としつつ、建築、舗装、環境事業など幅広い分野で事業を展開。

北海道の地域特性を熟知した施工技術で、地域のインフラ整備に大きく貢献している。

同社の強みは、長年にわたって蓄積された寒冷地建設のノウハウにあり、例えば、凍結防止技術や雪害対策など、北海道の気候に適した独自の技術を多数開発している。

また、環境保全にも力を入れており、生態系に配慮した河川工事や、省エネルギー建築の推進など、持続可能な社会インフラの整備に取り組んでいる。



8. 宮坂建設工業


宮坂建設工業は、1922年(大正11年)の創業以来、北海道の建設業界で重要な役割を果たしてきた。

1944年(昭和19年)に株式会社化され、1948年(昭和23年)に現在の社名に変更された。  

土木・建築の両分野で高い技術力を持ち、特に寒冷地での施工に強みを発揮している。同社の歴史は北海道の発展と共に歩んできた。

1991年(平成3年)には完工高100億円を突破し、業界内での地位を確立した。現在は4代目社長の下、環境に配慮した持続可能な建設事業にも積極的に取り組んでいる。

北海道の厳しい自然環境に適応した独自の工法開発が特徴であり、積雪や凍結に対応する建築技術や、寒冷地向けの舗装工法など、地域特有の課題に対応する技術を多数有している。



9. 森川組

1892年(明治25年)に創業した森川組は、130年以上の歴史を誇る北海道函館市を拠点とする総合建設会社だ。  

特定建設業の国土交通大臣許可を持ち、土木建築工事を中心に、企画、測量、設計、監理、施工、エンジニアリング、コンサルティングまで幅広い事業を展開している。

同社の強みは、北海道の厳しい気候条件に適応した独自の施工技術と、地域に根ざした事業展開にある。

 「創造・誠実・実行・感謝」という社訓のもと、地域の繁栄に貢献することを使命としている。

  特に注目すべきは、現場事務所に災害支援物資を備蓄する災害支援基地(DRB)活動など、地域の安全・安心に配慮した取り組みだ。

近年は、環境保全にも力を入れており、徹底した品質管理や環境への配慮を行いながら、持続可能な社会インフラの整備に取り組んでいる。  

また、地域の雇用創出や社員の生活を守ることも重要な使命として捉えている。





10. シビテック


シビテックは、1980年に創業した北海道を拠点とする総合建設コンサルタント会社だ。

社名は「Civil Engineering」(土木工学)と「Technology」(科学技術)に由来し、北海道の社会インフラ整備において重要な役割を果たしている。

同社の特徴は、地域に密着した事業展開と高度な技術力の融合にある。

道路、橋梁、公園、下水道、河川などの企画、調査、設計、監理業務を幅広く手がけ、北海道の厳しい自然環境に適した独自の技術開発を行っている。

創業40周年を迎えた現在、シビテックは「地域を元気にする事業の創造」「信頼される良質な成果品の提供」「地域・現場に密着したきめ細かなサービスの実践」を経営方針に掲げ、北海道を元気にするリーディングカンパニーを目指している。

特に注目すべきは、PI(パブリック・インボルブメント)や事業評価技術の向上を図り、発注者や住民と共に地域課題の解決に取り組む姿勢だ。

また、ISO9001を活用した品質管理体制の構築や、技術士・RCCMなどの高度な資格を持つ技術者の育成にも力を入れている。

災害に強く、ライフサイクルコストに優れた北海道に相応しい社会資本の企画・設計や、災害復旧支援など、地域のニーズに迅速に対応する体制を整えている。

シビテックは、社章に込められた「未来に翔く」という願いのもと、北海道の持続可能な発展に貢献し続けている。



11. 田中組


田中組は、1902年に旭川市で創業された120年以上の歴史を誇る総合建設会社だ。

「優れた技術・誠意で築く」という社是のもと、明治時代の開拓後期から北海道の発展に貢献してきた。

同社の特徴は、土木・建築両分野における豊富な施工実績と、北海道の厳しい自然環境に適応した独自の技術開発にある。

特に建築分野では、教育・文化施設、オフィスビル、庁舎、商業施設、生産施設など幅広い分野をカバーしており、北海道の豊かで過酷な自然環境と調和する快適な都市環境づくりを重要なテーマとしている。

近年、田中組は建設業界が直面する様々な課題に積極的に取り組んでいる。

地球環境問題への対応、人口減少、物価高騰、働き方改革などの課題に対し、先進的なDXの推進をはじめとする様々な施策を展開している。

特に環境への配慮を重視しており、建設業務が環境に与える影響を最小限に抑えるための取り組みを積極的に行っている。また、地域社会との共生を重視し、持続可能な成長を目指している。



12. 中山組


中山組は、1923年に北海道空知郡滝川町(現滝川市)で創業し、2023年に創業100周年を迎えた歴史ある総合建設会社だ。

「豊かな社会基盤の創造と暮らしを重視した生活環境の提供」を基本理念とし、「誠実と親和」「意慾と技術」の社訓のもと、北海道の発展に大きく貢献してきた。

同社の特徴は、長年にわたって蓄積された寒冷地建設のノウハウと、時代の変化に対応する革新性の融合にある。

創業時から機械化を積極的に進め、1949年には旧陸軍戦車の土木機械改造車「チハ車」を導入するなど、常に先進的な取り組みを行ってきた。

現在、中山組は「人・自然・建設」のネットワークで未来を創造することを目指し、廃棄物循環社会の創造、VE(価値工学)を活用した技術開発、リフォーム事業の推進など、多角的な事業展開を行っている。

特に環境問題への取り組みに力を入れており、資源循環システムの提案を通じて持続可能な社会の実現に貢献している。

また、建設DXの推進にも積極的で、新しい働き方改革や建設業の新しい動きへの素早い対応を経営方針に掲げている。

安全衛生管理と健康管理の徹底にも注力し、「高めよう 一人ひとりの安全意識 みんなで取り組むゼロ災害!」を安全スローガンとして掲げている。

中山組は、これまでの100年の歴史を基盤に、新たな100年に向けて「続ける挑戦 新たな100年 堅実な一歩一歩で作る未来!」をスローガンに掲げ、北海道の建設業界におけるリーディングカンパニーとしての地位を確立している。



13. 勝井建設工業


1897年(明治30年)に創業した勝井建設工業は、北海道岩見沢市に本社を置く老舗の総合建設会社だ。

中央バスグループの一員として、「連帯と協調」「信義と礼譲」「創意と実践」「自力繁栄」「心身の錬成」の五訓を理念に掲げ、125年以上にわたり地域社会の発展に貢献してきた。

同社の特徴は、地域に根ざした事業展開と、新技術の開発・研究への積極的な取り組みにある。

建築・土木工事を主体とし、北海道の厳しい気候条件に適応した独自の施工技術を持つ。特に、空知地方を中心とした地域密着型の事業展開により、地元からの厚い信頼を得ている。

勝井建設工業は、建設業界が激動の時代を迎える中、安定経営の継続を目指しながらも、新しい技術の開発と研究に挑戦し続けている。

社員教育にも力を入れており、若手技術者の育成と国家資格取得支援に注力している。

同社の魅力は、図面や書類から実際に建物を造り上げていく過程にあり、社員からは「完成時の感動と達成感が大きな魅力」との声が上がっている。

また、ICT技術の活用や環境配慮型の建設手法の導入など、時代の変化に対応した取り組みも積極的に行っている。



14.西村組


西村組は、80年以上の歴史を持つ北海道の老舗建設会社だ。

「築く”人を、モノを、豊かさを」をミッションに掲げ、建設業を通じて人生の豊かさを提供し続けることを目指している。

同社の特徴は、伝統を守りながらも常に新しい挑戦を続ける姿勢にある。

西村組の企業文化は、「モノゴトに真摯に取り組む」「西村組の志に共感し、こころを燃やす」「人に誇れる芯を持つ」など、さまざまな判断基準に基づいている。

これらの基準は、単なる業務遂行だけでなく、社員の人格形成にも重点を置いており、建設業界における新たな企業文化の創造を目指している。

同社のビジョンは「誰もが知っている、誰も見たことがない建設会社」となること。このビジョンの下、業界の常識にとらわれない挑戦を続けている。

例えば、研究開発の事業化、SNSを活用した採用戦略、海洋工事に比べて実績の少ない陸上工事への進出など、革新的な取り組みを行っている。

西村組の強みは、厳しい北海道の自然環境に適応した独自の建設技術と、時代の変化に柔軟に対応する革新性の融合にある。

「誠実」と「和」の伝統を守りながら、新しい挑戦を絶えず続けることで、従業員、地域社会、取引先など、すべてのステークホルダーからの信頼獲得を目指している。



15. フクタ


株式会社フクタは、1973年(昭和48年)に創業し、北海道十勝郡浦幌町に本社を置く建設会社だ。

主に公共土木工事の受注および施工を行い、地域のインフラ整備と安全安心の確保に貢献している。

同社の特徴は、「いい人、いいチーム、いい会社」という理念のもと、人材育成と働きやすい環境づくりに重点を置いていることだ。

福田憲司代表取締役は、社員一人ひとりが知恵を出し、工夫とアイデアを持って課題に取り組むことを重視している。

フクタは、地域に根差した企業を目指し、単なる建設会社としてだけでなく、地域社会の「守り手」としての役割も果たしている。

この姿勢は、地域のニーズに応える形で事業を展開し、地域から愛され、必要とされる企業となることを目指している。

同社の強みは、北海道の厳しい自然環境に適応した土木技術と、社員の高い技術力にある。1・2級土木施工管理技士をはじめとする多数の有資格者を擁し、高品質な工事を提供している。

また、フクタは従業員の福利厚生にも力を入れており、各種保険や手当の完備、資格取得支援、育児・介護休業制度、女性活躍支援制度、奨学金返還支援制度など、多様な制度を設けている。

これらの取り組みは、社員の心と体に余裕を持たせ、安全で働きやすい環境を作ることを目指している。




WRITTEN by

デジコン編集部

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