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デジコン編集部 2021.2.24

5Gを活用した建機の遠隔操縦。日立建機ら3社が実証実験を開始

株式会社加藤組(広島県三次市/以下、加藤組)、日立建機日本株式会社(埼玉県草加市/以下、日立建機日本)、 西尾レントオール株式会社(大阪府大阪市/以下、西尾レントオール)の3社は、2月26日から3月5日の8日間、広島県広島市西区太田川放水路河川敷において、第5世代移動通信システム(以下、5G)を用いた建機の遠隔操縦の実証実験をスタートする。

なお本実験は、国土交通省の「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」に選定された取組みの一環として実施される。



この実証実験では、1人のオペレータが工程ごとに異なる複数の建機を、1台の遠隔操縦席で操作。また遠隔操作において、「無線LAN等を使用した場合」と「5Gを使用した場合」での結果を比較し、5Gの有効性を検証する狙いもあるという。


実験概略としては、まず3台の建機(油圧ショベル、ブルドーザ、土工用振動ローラ)に「前方映像用カメラ」「車内用カメラ」「全方位カメラ」を各1台ずつ設置。各々の建機の映像と遠隔操作の信号データを、無線LANの場合は日立建機提供の「Solution Linkage® Wi-Fi」を使用して、5Gの場合は、通信事業者が提供する「 5G」を活用して、現場と遠隔操縦席の間で伝送する。

遠隔操縦モニターに表示されるAR映像(3次元設計データ)

5Gを活用した実験においては、5Gが持つ高速・大容量の特性を活かして、オペレータの操作性向上のために、操作補助の画像データも同時に伝送。

遠隔操縦モニターに表示されるAR映像(現況地盤)

遠隔操縦されるICT油圧ショベル

AR(拡張現実)技術により地盤面とバケットの爪先位置をグリッドとしてカメラ映像に重ねて表示できるため、カメラ映像だけでは分からない“奥行”をオペレータが感じ取ることができ、遠隔操作においてもスムーズな施工を実現する狙いだ。



画像・記事参照:
日立建機日本株式会社 プレスリリース https://japan.hitachi-kenki.co.jp/company/news/press/21-02-22j/ 


WRITTEN by

デジコン編集部

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