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デジコン編集部 2023.11.8

塩害で劣化したコンクリ橋を補修・補強する新工法開発!三井住友と住友大阪セメント

三井住友と住友大阪セメントが、「アラミド繊維・電気防食併用工法」を共同開発した。

新工法は、塩害で劣化した中小規模のコンクリート橋で、耐荷性と耐久性を向上させる。

チタン製の薄いテープ式陽極材を、橋梁(きょうりょう)の下面や側面などコンクリート構造物表面に貼り付け、その後アラミド連続繊維シートを接着し、陽極材を固定して補強する。

従来の電気防食工法と比べ、陽極材の施工で省力化とコスト削減が図れる。

国内では、多くのコンクリート橋が供用開始後40~50年を経て老朽化しつつあり、適切な維持管理が必要とされている。

特に沿岸部は、飛来塩分の影響で鉄筋腐食やコンクリートの浮きや剥離、ひび割れなどが多数報告されている。

こうしたインフラ構造物の損傷は、初期段階では影響が少ないが、長く放置すると主桁補強鋼材の腐食、耐荷性能低下が予測され、早期の対策が求められる。

また、塩害を受けた橋梁は、断面修復を行っても、内在塩分で再び塩害が発生する。



両社が開発した新工法により、アラミド連続繊維シート補強による耐荷性が向上し、電気防食で耐久性がアップする。

両材料は軽量かつ柔軟性があり、これまではコンクリートに埋め込んでいたが、コンクリート面への貼り付けられるようになった。

アラミド連続繊維シートでテープ式陽極材の剥離(はくり)を防止するために、防食効果の長期安定性も期待できる。非伝導材料のアラミド連続繊維シートは、防食電流の分布を阻害せず均一な防食効果が得られる。



参考・画像元:三井住友建設プレスリリース


WRITTEN by

デジコン編集部

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