小型SAR衛星の開発・運用行うSynspective、トプコンとパートナーシップを締結

小型SAR衛星の開発・運用と衛星データの販売、データ解析によるソリューションの提供を行う株式会社Synspectiveが、株式会社トプコンポジショニングアジア（株式会社トプコンのポジショニングビジネスのアジア統括事業企業）との衛星データソリューションサービスの販売パートナーシップ提携を結んだ。


社会インフラは老朽化が進み適切なメンテナンスが必要であると同時に、激甚化する自然災害に対応する為、強靭化への対応も求められている。

トプコンポジショニングアジアは、日本を含むアジア・中東地域において、3次元測量機やICT自動化施工システムをはじめとする各種機器で測量→設計→施工→検査の建設工事のプロセスをデジタルデータで一元管理し、「建設工事の工場化」を実現させるDXソリューションを展開しており、インフラ整備の生産性や品質の向上を推進している。

今回、Synspectiveの展開する、広域の地盤変動を解析しその結果を提供するソリューションサービス“Land Displacement Monitoring（LDM）“の国内販売のパートナーシップとなりメンテナンスビジネスを加速させていく。

また、本パートナーシップでは、海外における営業活動や、機能面での統合や開発も視野に入れ、双方の持つ強みを生かし新たなシナジー創出を目指すという。

Synspectiveは、独自の小型SAR衛星の開発・運用と、衛星から得られるデータの提供を行っている。また、自社によるSAR衛星のデータ提供だけでなく、多様なデータを機械学習やデータサイエンスを用い組み合わせ、必要な情報を抽出、目的に合わせて整理し、顧客の課題に対するソリューションを提供。

“SAR”とは、“Synthetic Aperture Radar”の略語で、日本語では「合成開口レーダー」と呼ばれる。


SAR衛星は電波の一種であるマイクロ波を使って地表面を観測する衛星です。SAR衛星は自らが雲を透過する波長の電波を照射し、地上からの反射波を観測するため、天候や時間帯に依存せずいつでもデータ取得が可能だ。

このSARデータを活用したサービスが”Land Displacement Monitoring（LDM）”。広域の地盤変動を解析し、その結果を提供する。


独自のInSAR（nterferometric SAR（干渉SAR）の略／高精度で土地の変位を検出するSARデータ特有の処理技術の一つ）解析技術により広域な地表面の変動量をミリメートル単位で検出し時系列で表示。

地球上の任意の箇所に対してモニタリングを行い、地盤リスクや変動を広域・面的に理解することが可能だ。

道路や鉄道工事における地盤沈下や陥没、隆起、地すべりの兆候把握、公共施設や防災施設管理などへの活用が期待される。