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デジコン編集部 2022.12.15

鹿島とSkydio、トンネル工事の切羽時の地質把握をリモートで実現!ドローンとライブストリーミング活用

CONTENTS
  1. Skydio ドローンの特徴
Skydio合同会社(AI自律飛行技術の開発を手掛ける)は、鹿島建設が担う山岳トンネル工事において、Skydio社が提供するドローンとライブストリーミング機能により施工を支援していることを発表した。

山岳トンネル工事において、切羽(掘削面)の地質観察は非常に重要な管理項目だ。

事前の設計段階では地質状況を正確に把握することが困難であるため、トンネル掘削時に切羽を直接観察し、地質に応じて適切な掘削を行う。

掘削作業中は重機が複数台稼働し、岩盤崩落などの危険性も伴うため、近傍への人の立ち入りは原則、禁止されている。そのため、これまでは切羽観察を行うたびに重機を停止させ、切羽から離れた安全な位置から地質観察を行っており、安全性と生産性のバランスが課題だった。


今回、地下トンネル内という非GNSS環境下でも、安全に飛行可能なSkydioドローンとLivestreaming機能を活用することで、掘削作業を停止せずに、掘削中の切羽直近までドローンが近づき撮影し、遠隔地からその状況をリアルタイムで観察することが可能となった。

これにより、経験豊富なトンネル有識者が掘削現場に立ち会わずとも、地山の健全性をリアルタイムで判断することができるように。


また、掘削作業の過程で崩れる地山の様子を近距離から観察できるようになり、地山の硬軟・地質など詳細な性状を把握できるようになったため、トンネル壁面に吹き付けるコンクリートの厚さの合理的な決定や、亀裂や湧水の有無を確認し補助工法の必要性の有無の判断など、状況に応じた判断と対応をすることも可能となった。

Skydio ドローンの特徴


AIによる自律飛行技術、360°全方位障害物回避機能を搭載し、安全な飛行を実現。

マニュアル操作ドローンでは飛行が難しい非GPS環境下や磁界環境下においてもVisual SLAMにより安定した飛行が可能なため、特に橋梁やインフラ等の点検業務に適している。


自律飛行技術によって、複雑な構造物もあらゆる角度から精確かつ自動的に撮影できるため、Skydio 3D Scan™機能を使い優れた3Dモデルを提供。

「Skydio 2+」は、重量800g(バッテリー搭載後)、持続飛行時間最大27分と軽量でコンパクトな設計。

低温下・高温下といった過酷な環境下でも利用可能な耐久性と、夜間飛行を実現する赤外線カメラを搭載し、特殊なミッションに適した「Skydio X2」は、重量1,325g(バッテリー搭載後)、持続飛行時間最大35分と、頑丈な機体で長時間飛行可能な設計になっている。


参考・画像:Skydio合同会社プレスリリースより
WRITTEN by

デジコン編集部

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