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平田 佳子 2020.12.2

大和ハウス工業とトプコンが「デジタルコンストラクション」の実現と推進に向け、基本合意書を締結

CONTENTS
  1. 基本合意書の概要
住宅総合メーカー「大和ハウス工業株式会社」(以下「大和ハウス工業」)と、精密機器メーカー「株式会社トプコン」(以下「トプコン」)は、建設現場の全工程をデジタルデータによる一元管理で生産性の向上などを目指す「デジタルコンストラクション」の実現と推進に向け、基本合意書を締結した。


大和ハウス工業は、2017年にBIM推進室を設立して設計のBIM化を図ってきた。2020年10月からは施工現場のデジタル化に向けた遠隔管理の実証実験として、全国10カ所の事業所に戸建住宅の施工現場を遠隔管理できる「スマートコントロールセンター」を設置。建設工事の完全BIM化を目指している。

一方でトプコンは、世界的なインフラ需要に伴う技能者不足に対処すべく、3次元計測機や建機を自動制御できるICT自動化施工システムをはじめとしたソリューションを実施。建設工事のワークフローを一元管理する「建設工事の工場化」によって、高精度化と人手不足の解消を実現し、生産性と品質の向上を進めている。

そんな業界のデジタル化を牽引する2社が基本合意書を締結し、内閣府が掲げる「Society5.0」(仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会)の基本理念に基づき、建設業の生産性を2025年までに20%向上させるという目標に積極的に貢献していく。

記者会見の様子(左:大和ハウス工業株式会社 上席執行役員 技術統括本部副本部長 河野宏 /右:株式会社トプコン  取締役常務執行役員 スマートインフラ事業本部長 江藤 隆志)

両社が保有するバーチャルな空間で設計・施工の工程管理を行うBIMとデジタル測量システム、ICT自動化施工技術を融合させ、建設工事の生産性向上につなげるという。また、3次元のデジタルモデルにコストや仕上げ、管理情報などの属性データ「デジタルエビデンス」を付与することで、先進的な建設工程の実現に向けた取り組みを進め、建設現場のDX革命「デジタルコンストラクション」の実現を目指す。

基本合意書の概要


【目標】
  • 「Society5.0」の建設業の基本理念に準拠
  • 建設業における生産性を2025年までに20%向上させる目標に積極的に貢献

【方針】
  • デジタルコンストラクションの施工現場への本格適用

【施策】
  • 施工現場をデジタル化するための標準化構築
  • 建設現場のデジタルツイン<バーチャル(BIM)とリアル(現場)>技術の構築
  • デジタルエビデンスの管理手法の確立と維持管理への活用
WRITTEN by

平田 佳子

ライター歴15年。幅広い業界の広告・Webのライティングのほか、建設会社の人材採用関連の取材・ライティングも多く手がける。祖父が土木・建設の仕事をしていたため、小さな頃から憧れあり。

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