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デジコン編集部 2026.10.19

切羽観察者なしで、評価データを自動取得。鹿島、建設機械搭載のカメラ・センサーで「切羽評価システム」を改良

CONTENTS
  1. 切羽付近への移動・待機・撮影が負担。接触リスクも課題に
  2. 機材一式を吹付け機に搭載。タブレット操作で誰でもデータ取得
  3. 評価結果をプラットフォームに自動連携。発注者とも迅速に共有
鹿島は、山岳トンネル最奥部の切羽の性状を定量的に分析・評価する「切羽評価システム」を改良した。

これにより、改良前に必要だった画像データ撮影や計測を行うための切羽観察者が不要となり、技術者の業務負担軽減による生産性の向上を実現した。

技能者などが専用タブレットを簡単に操作するだけで、切羽評価に必要なデータを、掘削用ブレーカやドリルジャンボ、吹付け機に搭載したカメラや各種センサーから取得できる。

国土交通省近畿地方整備局発注の国道169号上池原トンネル他工事に初めて導入し、その有効性を確認した。

切羽付近への移動・待機・撮影が負担。接触リスクも課題に


山岳トンネル工事では、掘削の進行に伴い変化する地山状況を把握するため、切羽観察者が1日1回切羽観察を行い、切羽性状(風化変質、割れ目性状、走向・傾斜、圧縮強度、湧水量の5項目)を評価し、切羽観察帳票を作成することが義務付けられている。

鹿島は2026年3月、切羽断面の写真や建設機械搭載の機器から得たデータを分析し、切羽性状を定量的に評価して帳票に反映する「切羽評価システム」を開発した。

切羽断面の画像データは、切羽観察者が事務所から切羽付近まで移動し、掘削作業の合間に取得する必要があった。

そのため、移動・待機・撮影に要する時間や、建設機械との接触リスクのさらなる低減が課題となっていた。

機材一式を吹付け機に搭載。タブレット操作で誰でもデータ取得


改良前のシステムでは、切羽観察者が「風化変質」「割れ目性状」「湧水量」の評価に必要な画像データを、スマートフォンなどのカメラや、設置作業が必要な赤外線カメラなどで取得していた。

今回の改良では、これらの機材一式を吹付け機に搭載し、専用タブレットの簡単な操作だけで誰でも取得できるようにした。


これにより、切羽性状の評価に必要なデータは、掘削用ブレーカ・ドリルジャンボ・吹付け機に取り付けたカメラや計測機器ですべて取得できるようになり、切羽観察者が不要となった。

切羽までの移動時間や、作業の合間に行う撮影までの待機時間、実際の撮影・計測に必要な時間を削減できるだけでなく、建設機械との接触リスクも低減する。

その結果、切羽性状の一般的な評価方法と比べて、生産性と安全性の向上を実現した。

評価結果をプラットフォームに自動連携。発注者とも迅速に共有


今回の改良では、切羽評価システムによる分析・評価結果が、鹿島が開発した山岳トンネルの各種調査・施工・計測データを自動で集約・可視化するデータプラットフォーム「スマート計測ウォッチャー®」に、自動連携されるようになった。


これにより、評価結果を工事関係者だけでなく、発注者にも迅速に共有することが可能となった。

国道169号上池原トンネル他工事で実証した結果、切羽観察業務の効率化が確認できたとしている。



WRITTEN by

デジコン編集部

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