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デジコン編集部 2026.10.14

桜島のシラスが、CO2を吸うコンクリートに。鹿児島県ら3者、「地産地消型」のカーボンネガティブコンクリートを開発

CONTENTS
  1. 高炉スラグに頼る製法。製鉄所から遠い地域では運搬のCO2が課題に
  2. セメントの半分以上をVGPに置換。-3kg/m³のカーボンネガティブを達成
鹿児島県は、鹿島建設、インフラテック(鹿児島県)と共同で、鹿児島県産の火山性堆積物「シラス」を活用したCO2吸収コンクリートの製造技術を開発したと発表した。

シラス由来の火山ガラス微粉末「VGP」を、鹿島らが開発したカーボンネガティブコンクリート「CO2-SUICOM®」の材料として採用したものだ。

今後、鹿児島県の公共工事への試験施工を通じて、地産地消型のカーボンネガティブコンクリート製品の普及展開を目指す。

高炉スラグに頼る製法。製鉄所から遠い地域では運搬のCO2が課題に


鹿島らが開発した「CO2-SUICOM」は、主材料であるセメント量の過半を高炉スラグ微粉末と特殊混和材「γ-C2S」に置き換えてCO2排出量を削減し、さらに炭酸化養生を行うことで、製造時のCO2排出量を実質ゼロ以下にする環境配慮型コンクリートだ。

もっとも、代替材料の一つである高炉スラグ微粉末は、製鉄所から遠い地域では材料運搬に係るCO2の排出が課題となっていた。

一方、南九州でシラス台地を形成し、埋蔵量750億m³とされる火山性堆積物のシラスには、セメントと類似した性質を示す火山ガラスが含まれている。

このことから、鹿児島県工業技術センターなどが、シラスから不純物(結晶質や粘土質)を分離して高純度の火山ガラスを回収・粉砕する「VGP」の製造技術を開発し、VGPは2020年にJIS化された。

鹿児島県は2024年度から、シラス由来のVGPを活用した低炭素型コンクリートの普及に取り組んでいる。

今回、VGPを用いた「CO2-SUICOM」の製造を、地元のコンクリート製品メーカーであるインフラテックが行い、地産地消型のCO2吸収・固定コンクリートの開発に着手した。

セメントの半分以上をVGPに置換。-3kg/m³のカーボンネガティブを達成


開発の成果は、CO2排出量の削減として表れている。VGPは、製造時のCO2排出量がセメントの約10%であり、セメントの一部に置き換えて使用することで、従来のコンクリートに比べてCO2の排出量を低減できる。


本開発では、セメントの半分以上をVGPとγ-C2Sに置き換えることでCO2排出量を削減した。

さらに、炭酸化養生によりCO2を吸収・固定させることで、従来の高炉スラグ微粉末を使用していた「CO2-SUICOM」と同性能のCO2排出量削減効果を実現し、-3kg/m³のカーボンネガティブを達成した。

あわせて、このコンクリートが一般的なコンクリートと同等の圧縮強度を有することも確認している。

3者は今後、VGPを活用した「CO2-SUICOM」製のプレキャストコンクリート製品の実証を行う。そのうえで、2026年度中に、鹿児島県内の公共工事への試験施工を目指すとしている。




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デジコン編集部

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