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デジコン編集部 2026.10.8

誘導員なしで、安全な場所から吹付けロボットを移動。大成建設ら、リモコン走行システム「ヘラクレスRC」を開発、2名作業を1名に

CONTENTS
  1. 機体移動に2名必要が課題。運転席から周囲が見えにくい構造
    1. 機体から離れた場所で周囲を見渡しながら安全に機体を移動
    2. 従来2名で行っていた作業を1名で実施
    3. 安全確認を起動条件とするインターロック制御
    4. 移動に必要な機能をリモコンに集約
    5. 複数の安全機能による異常時の動作停止
大成建設は、エフティーエスと共同で、山岳トンネル工事で使用する吹付けロボット「ヘラクレス」を、機体から離れた安全な場所から操作できるリモコン走行システム「ヘラクレスRC」として開発した。

オペレーターは機体周囲を見渡せる安全な場所から、走行・停止や速度調整、アウトリガー操作、ケーブルの巻き取り・巻き出しなど、移動に必要な操作をリモコンで行える。



2026年9月から、同社施工の道路トンネル工事に導入し、坑内での運用を開始している。

機体移動に2名必要が課題。運転席から周囲が見えにくい構造


山岳トンネル工事では、掘削した壁面にコンクリートを吹き付ける作業に、専用のロボットが用いられる。

この機体は全長が長く、運転席から機体の前後や周囲を直接確認しにくい構造だ。

とりわけ、資機材や設備が並ぶ限られた空間で移動させる際には、これまでオペレーターとは別に誘導員を置く必要があった。

吹付け作業の自動化・遠隔化が進んでも、機体の移動に2名を要する点は、施工の省人化に向けた課題となっていた。

そこで両社は、オペレーターが機体から離れた安全な場所から周辺を確認しながら操作できる「ヘラクレスRC」を開発した。

単なる操作のリモコン化にとどまらず、安全確認を起動条件とするインターロック制御や、オペレーターの転倒などの異常を検知して緊急停止させる安全機能を備えている。


本システムの主な特長は、大きく5つある。

機体から離れた場所で周囲を見渡しながら安全に機体を移動


オペレーターは、運転席から死角となる機体の前後や側方を見渡せる場所に立ってリモコンを操作する。

機体の進行方向と周辺設備との位置関係を把握しながら操作できるため、狭い坑内でも接触などのリスクを抑えて移動できる。

従来2名で行っていた作業を1名で実施


従来の移動作業は、運転席のオペレーターと、機体の前後や周囲を確認する誘導員の2名体制で行っていた。

本システムではオペレーターが自ら機体周囲を確認できるため、別途誘導員を配置する必要がなくなり、1名で対応できる。

安全確認を起動条件とするインターロック制御


リモコン操作を開始するには、機体前方と後方の安全を確認したうえで、それぞれの安全スイッチを操作する。

安全確認が完了しない限り、エンジンは始動せず、リモコンモードにも切り替わらない制御とすることで、確認漏れや意図しない動作を防ぐ。

移動に必要な機能をリモコンに集約


前進・後進や速度調整、クラクション合図、アウトリガー操作、ケーブルの巻き取り・巻き出しなどを手元で操作できる。


現場状況に応じて、リモコンでの遠隔操作と運転席での通常操作を切り替えられる。

複数の安全機能による異常時の動作停止


操作レバーには意図しない操作を防止する機構を採用し、リモコン本体への大きな衝撃を内蔵センサーが検知すると機体を緊急停止させる。

操作中は回転灯と音声アナウンスで周囲に機体の動作を知らせる。

本システムの活用を通じて、トンネル坑内での吹付けロボットのさらなる走行安全性の向上と施工の省人化を進め、担い手不足への対応に貢献していくとしている。


WRITTEN by

デジコン編集部

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