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デジコン編集部 2026.10.8

使われなくなったトンネルを、AI時代のデータセンターに。三井不動産ら、日本初の地中型データセンターを神戸で開発、2027年末運用開始へ

CONTENTS
  1. 用地・電力・コストが課題のデータセンター。地中空間に着目
  2. 活用するのは全長14.5kmのベルトコンベア跡トンネル。年間15〜20℃の冷涼性
  3. 最大20MW規模、水冷方式を導入。2027年末に運用開始予定
三井不動産は、熊谷組、ゲットワークスと共同で、神戸市が造成用の土砂運搬用として活用していた既存トンネルを使い、日本初となる地中型データセンターの開発に着手すると発表した。

地中空間が持つ冷涼性や高い耐震性、外部からの接近が限定されることによる優れた物理的安全性といった特性を活かし、遊休資産をデジタルインフラへ転換することで、急速に拡大するGPUサーバー需要や、重要データを安全に保管・運用するインフラ需要の高まりに対応する。

用地・電力・コストが課題のデータセンター。地中空間に着目


生成AI技術の急速な普及に伴い、高い計算能力を持つGPUサーバーへの需要が世界的に拡大している。

一方で国内では、データセンター用地や電力の確保、建設コストの高騰、高発熱なGPUサーバーに対応した設備不足などを背景に、インフラ整備が課題となっている。

加えて企業や自治体では、重要データの保護や自然災害への対応力強化の観点から、高い物理的安全性とレジリエンスを備えたデータセンターへのニーズも高まっている。

そこで着目したのが、これまで十分に活用されてこなかった地中空間だ。


地中空間が持つ冷涼性、耐震性、物理的安全性といった特性は、AI時代のデータセンターに求められる環境に適していると考え、本事業の着想に至った。

既存空間を活用することで、建設時の環境負荷の低減や、事業化までの期間短縮も図れる。

なお海外では、地中施設や鉱山跡地、旧軍事施設などを活用したデータセンターの整備が進んでいる。

活用するのは全長14.5kmのベルトコンベア跡トンネル。年間15〜20℃の冷涼性


今回活用するのは、神戸の山と海を総延長14.5kmで結ぶ、ベルトコンベア用の跡トンネル施設だ。

運転開始から、住宅団地や産業団地の整備、神戸空港の埋め立て事業など、「山、海へ行く」と謳われた神戸のまちづくりを支えてきた。

三井不動産と熊谷組は、このトンネル(対象は総延長のうち約3km、面積約17,000㎡)の貸付に関する条件付き入札で、2026年9月4日に落札者として決定を受けている。

トンネルの大部分は地下約40mより深部に位置し、空間の温度は年間を通じて15〜20℃に保たれていることを確認しているという。

最大20MW規模、水冷方式を導入。2027年末に運用開始予定


本事業では、地下深部に位置する既存トンネルにコンテナ型データセンター設備を設置し、将来的には最大受電容量20メガワット規模のデータセンターとして運用することを目指す。

初期開発では、2027年末のサービス提供開始を予定している。

生成AI時代に求められる最新のGPUサーバーに対応するとともに、地下水を循環利用する水冷方式を導入するなど、既存資源を最大限に活用することで、環境負荷の低減と高効率な運用を実現する。

さらに、地中空間が有する高い耐震性と物理的セキュリティに加え、ゲットワークスが展開するシェルター型コンテナデータセンターの技術を活用することで、自然災害や外部リスクへの対応力を高める。

推進体制としては、三井不動産と熊谷組がデータセンター事業地の開発を、ゲットワークスがコンテナ型データセンターの運営を担う。

これに、パシフィックコンサルタンツが協力事業者として事業化検討・設計支援を行い、整備工事は熊谷組が担当する予定だ。



WRITTEN by

デジコン編集部

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