ツール紹介
デジコン編集部 2026.10.1

水中に入らず、浅瀬の水底を測る。テラドローン、従来比20%超の低価格グリーンレーザスキャナ「Terra LiDAR Green」を発売

CONTENTS
  1. 浅瀬は「計測の空白地帯」。実測は人身事故リスクと低精度が課題
  2. デュアル波長と楕円走査で死角なく計測。水深10m超にも対応
  3. 低価格化で普及を後押し。河川・海岸管理のDXを加速
Terra Droneは、全国の測量会社や建設コンサルタント向けに、水底の地形計測が可能なUAV搭載型グリーンレーザスキャナ「Terra LiDAR Green」の販売を開始した。

これまで高価格が普及の障壁となっていたUAV搭載型グリーンレーザスキャナによる深浅測量を、従来比20%超の低価格化で実現し、測量・土木分野の安全性と効率性の向上に寄与する製品である。

浅瀬は「計測の空白地帯」。実測は人身事故リスクと低精度が課題


近年、頻発・激甚化する水害への防災・減災対策やインフラの維持管理に加え、国土交通省が推進する「i-Construction」やBIM/CIM原則適用への対応が急務となっている。

こうした河川・海岸管理の基礎となるのが、陸域から水底までの地形をシームレスかつ高精度に把握する測量技術だ。

しかし、水域測量には課題があった。

船による深浅測量は、浅瀬(水深0〜1m前後)では座礁リスクがあり進入できない。

一方、陸上用の赤外線ドローンレーザスキャナは、水面で光が反射するため水底を測定できない。

そのため浅瀬は、効率的な計測が難しい「計測の空白地帯」となっていた。

水域の深浅測量が可能なグリーンレーザ技術は、この課題を解決する手法として期待されてきたものの、従来の対応機器は3,000〜4,000万円を超える高価格帯で、各都道府県に数台程度という普及状況にとどまっていた。

その結果、浅瀬の計測は作業員が水中に立ち入る実測に頼らざるを得ず、急流や水底の窪みによる転倒・落水などの重大な人身事故リスクを抱えていた。

しかも実測では数メートルごとの「点」のデータしか得られず、精度・密度の低さも課題だった。

デュアル波長と楕円走査で死角なく計測。水深10m超にも対応


「Terra LiDAR Green」は、従来のハイエンド機材に匹敵するスペックを維持しながら、大幅な低価格化を実現したUAV搭載型グリーンレーザスキャナだ。



実証では3つの成果を確認した。

一つ目が、デュアル波長と楕円走査による高精度な3次元データの取得である。

赤外レーザ(1,064nm)とグリーンレーザ(532nm)のデュアル波長で陸域から水底までをシームレスに計測し、水面への入射角を一定に保つ「楕円走査方式」により屈折補正の精度を安定させ、死角のない3D点群データを取得する。


次に作業の安全性向上だ。作業員が水中に立ち入る危険な実測作業を不要とし、陸上からの遠隔操作で安全・確実に浅瀬を測量できる。

そして三つ目が、測深力である。国内メーカーとして唯一、Secchi数2における優れた測深力を実現し、水深10m以上の深い湖でも水底地形データの取得に成功した。

浅瀬から深場まで、高精度な3D点群データを「面」として隙間なく取得できる。

低価格化で普及を後押し。河川・海岸管理のDXを加速


国内の土木・建築分野におけるドローン活用市場は、2024年度に約380億円(前年比27%増)に達し、2030年度には619億円規模への拡大が見込まれるなど、3次元データを活用した測量・点検のデジタル化が急速に進んでいる。

テラドローンは、赤外線ドローンレーザの領域で培った測量・リモートセンシングの普及の知見を活かし、顧客の機材投資の負担を軽減することで、ドローンによる深浅測量をより多くの現場に広げる考えだ。







WRITTEN by

デジコン編集部

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