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デジコン編集部 2026.9.14

鉄筋籠の上を歩かず、立会検査を70%短縮。鹿島と三菱電機エンジニアリング、移動式AI配筋検査システムを開発

CONTENTS
  1. 長大な鉄筋籠の配筋検査が負担。移動しながらの撮影に膨大な時間
  2. 門型移動装置に2台のステレオカメラを固定。連続撮影で全体をスピーディに検査
  3. 1基あたり300分を100分に短縮。鉄筋籠の上を歩かず安全性も向上
鹿島は、三菱電機エンジニアリングと共同で、移動式AI配筋検査システムを開発し、大深度掘削時の山留めや止水壁として用いられるRC地中連続壁の長大な鉄筋籠を対象に適用した。

門型移動装置と2台のステレオカメラを組み合わせて長大な鉄筋籠全体を検査するもので、関西高速鉄道発注工事で初適用した結果、発注者の立会検査時間を約70%削減するとともに、検査要員の削減と安全性の向上を実現した。

長大な鉄筋籠の配筋検査が負担。移動しながらの撮影に膨大な時間


コンクリート構造物における配筋検査の省力化は、長年にわたる建設現場の共通課題だ。

2023年に国土交通省が「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)」を制定して以降、多くのコンクリート構造物でAI配筋検査システムを活用した検査が進んでいる。

一方で、RC地中連続壁工法で建込みする長大な鉄筋籠の検査には課題があった。

従来のAI配筋検査システムでは、鉄筋を籠状に配筋する作業進捗に沿って検査要員が移動しながら撮影する必要があり、膨大な時間がかかっていた。

さらに、多段で幅のある立体的な配筋を1台のステレオカメラで撮影すると死角が生じるケースもあった。

加えて、組立スペースが確保できない場合には鉄筋籠を施工エリア外で先組みする必要があり、分割製作による検査箇所の増加や、受発注者の移動負担なども生じていた。

門型移動装置に2台のステレオカメラを固定。連続撮影で全体をスピーディに検査


本システムは、従来の可搬型AI配筋検査システムを発展させたものだ。

可搬型は、ステレオカメラとタブレットで構成し、AIによる画像処理で鉄筋の本数・径・間隔などを自動計測するシステムで、NETIS登録技術(登録番号KT-230164)として300社以上に採用されてきた。

今回のシステムは、2台のステレオカメラと1台のタブレット端末から成るAI配筋検査システムを、門型移動装置に固定した点が特徴である。


門型移動装置を鉄筋籠に沿って移動させながら、2台のステレオカメラが連続的に撮影・計測を行い、1台のタブレットが撮影データを統合処理する。

これにより、長大な鉄筋籠全体をスピーディに検査できる。

1基あたり300分を100分に短縮。鉄筋籠の上を歩かず安全性も向上


初適用した本工事のRC地中連続壁は、鉄筋籠30基で構成され、各鉄筋籠は5ロットに分割されている。

同社は本システムを用いてロットごとに撮影・計測を行い、配筋検査を実施した。

鉄筋組立作業の進捗に合わせ、下段鉄筋・上段鉄筋の順に組み上がった箇所から段階的に検査する運用とすることで、検査待ちによる工程遅延を防いだ。

その結果、従来のスケールなどを用いた検査方法と比べ、鉄筋籠1基あたり約300分を要していた発注者の立会検査時間を約100分へと、約70%削減した。




WRITTEN by

デジコン編集部

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