ツール紹介
デジコン編集部 2026.8.27

西宮の松井金網工業、斜面にかぶせるだけの「時短防災シート」を提供。土のう積みを不要にし、土砂災害の応急対応を迅速化

CONTENTS
  1. 土のう積みに時間と人手。少人数での迅速な復旧が課題
  2. シートと金網が一体、自重で斜面に展開。耐候年数約3年で備蓄にも
  3. 高速道路のメンテナンス各社で採用。防災・減災へ製品開発を継続
総合金網メーカーの松井金網工業(兵庫県西宮市)が中心となる「時短金網工法研究会」は、土砂崩れの恐れがある、あるいは発生した斜面(のり面)を迅速に覆う防災資材「時短防災シート」を開発・提供している。

今回、限られた人員でも迅速な応急対応を可能にする新たな資材として、9月1日の「防災の日」を前に改めてPRした。

土のう積みに時間と人手。少人数での迅速な復旧が課題


近年、大雨などの自然災害による斜面(のり面)の被害が相次いでいる。

その一方で、災害発生時には、限られた人員で迅速な復旧作業を行うことが求められている。

従来、土砂崩れが発生した、あるいはそのおそれがあるのり面には、ブルーシートに土のうを乗せて押さえる工法が一般的だった。

しかしこの工法では土のうを一つひとつ運んで積む作業が必要なため、施工に時間と人手がかかっていた。

同研究会は、こうした現場の課題に対応するため、乱れた斜面に被せて使える「時短防災シート」を開発した。

シートと金網が一体、自重で斜面に展開。耐候年数約3年で備蓄にも


時短防災シートは、一般的なブルーシートの約1.7倍の厚みを持つシルバーシートに、ひし形金網を重ねた構造だ。

納入時点でシートと金網がすでに一体化してセットされているため、現場での組み立て作業は要らない。

ロール状の製品を斜面上部に設置すると、金網とシートの自重によって斜面に沿って展開し、のり面を覆う仕組みである。

これにより、土のうを一つずつ積む従来工法と比べて施工性が大幅に向上し、土砂災害の発生直後の応急対策として迅速な施工を可能にする。

耐候年数は約3年で、応急対応から本格復旧までの中長期にわたって使用できる。

本格復旧の際にコンクリートで埋める場合は、金網部分がそのまま基礎として機能するほか、緑化を施すことも可能だ。

さらに、ロール状でコンパクトに収納できるため、資機材倉庫や防災拠点での備蓄にも適している。

あらかじめ現場や拠点に備えておくことで、発災後の資材調達を待たずに初動対応を迅速化できる点も特長だ。

高速道路のメンテナンス各社で採用。防災・減災へ製品開発を継続


本製品は、2025年11月の提供開始以降、着実に実績を重ねている。

すでに、西日本高速道路メンテナンス九州や、ネクスコ・メンテナンス関東、ネクスコメンテナンス東北など、高速道路のインフラを保有・管理する事業団体で採用されているという。

なお、在庫サイズは2種類を用意するほか、設置場所に応じたオリジナルサイズでの製造にも対応する(本製品は特許出願中)。




WRITTEN by

デジコン編集部

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