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デジコン編集部 2026.8.19

スマホで橋の損傷を約20秒判定するAI点検サービス「Plugbot」を提供開始。判定根拠を文章で説明。サムテック社

CONTENTS
  1. 増える点検対象、足りない「見る目」。高コストな専用機器も壁に
  2. スマホ完結で撮影から報告書作成支援まで。判定根拠をLLM・RAGで文章化
  3. 無料の実証検証を受付。外壁点検など周辺領域への展開も
AI・ソフトウェア開発のサムテック(大阪府大阪市)は、道路橋の点検業務を支援するAI画像解析サービス「Plugbot」を、2026年8月18日より提供を開始した。

スマートフォンで撮影した橋梁の損傷画像をAIが約20秒で解析し、損傷の検出から所見や健全性判定(推定)、その根拠、第三者リスクの文章化までを担うクラウドサービスである。

増える点検対象、足りない「見る目」。高コストな専用機器も壁に


高度経済成長期に集中的に整備された道路橋は、これから一斉に更新期を迎える。建設後50年以上が経過する道路橋の割合は、2023年3月時点の約37%から、2040年3月には約75%に達する見込みだ。

全国約73万橋(橋長2m以上)には5年に1度の定期点検が義務付けられているが、点検を担ってきた熟練技術者の高齢化は進んでいる。

とりわけ予算や人材に制約のある中小規模の自治体では、「点検すべき橋は増えるのに、見る目が足りない」という構造的な課題が深刻化している。

その解決策として期待されてきたのがAIによる画像解析だ。もっとも、従来のサービスの多くは高解像度カメラや専用システムの導入が前提で、初期コストが高額になりがちだった。

加えて、対応範囲がコンクリートのひび割れ検出に特化したものが多く、判定結果も「なぜその判定なのか」の説明がないため、現場での活用は限定的となっていた。

スマホ完結で撮影から報告書作成支援まで。判定根拠をLLM・RAGで文章化


Plugbotは、こうした「コストの壁」と「既存枠の壁」の両方を越えるために開発された。


誰もが持つスマートフォンを入力装置とすることで、高価な専用機器を不要とし、導入コストを抑えている。

使い方は、現場でスマホ撮影を行うと位置情報も自動取得され、AIが約20秒で損傷の種類・程度を判定。

続いて所見や判定根拠を文章で自動生成し、損傷位置のMap表示や損傷一覧のCSV、解析画像のダウンロードによって報告書作成を支援する、という流れだ。

対応する損傷も幅広く、コンクリート部材のひび割れ・うき・剥離・鉄筋露出・漏水などに加え、鋼部材の腐食・亀裂・ゆるみ・脱落・防食機能の劣化など、道路橋で発生する多様な損傷を判定する。

判定は、定期点検で用いられる健全性の診断区分(I:健全〜IV:緊急措置)の4区分に対応した推定を行う。

最大の特徴が、判定根拠を文章で説明できる点。生成AIやLLM、RAGといった技術により、橋梁定期点検要領や自治体独自の要領を活用し、判定の根拠を示す。

チャット形式でAIと対話しながら撮影状況や部材情報を追加入力すれば、解析精度も高められる。

無料の実証検証を受付。外壁点検など周辺領域への展開も


料金は、初期費用と月額利用料からなるサブスクリプション型で、利用規模に応じた個別見積もりとなる。

なお本サービスは、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)へ2026年5月に申請済みで、登録され次第、登録番号が公表される予定だ。

サムテックは、提供開始にあわせて、自治体・企業・団体を対象とした無料の実証検証の受付も始めた。

今後は、NETIS登録を足がかりに自治体・公共分野への展開を進めるとともに、道路橋点検で培った画像解析基盤を、建物外壁点検や事故車査定など周辺領域へも広げていくとしている。


 
 
 
WRITTEN by

デジコン編集部

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