大成建設と大成ロテックは、福島県田村市に整備した「大成建設グループ次世代技術実証センター/田村『T-FIELD/TAMURA』(たむラボ)」の本格運用を開始したと発表した。
雨水を活用した水循環の自立化や生物多様性の保全・再生、次世代舗装技術の早期実用化など、将来の自然共生社会と道路インフラに関わる社会課題の解決を目指す実証拠点である。
「たむラボ」は、社会実装を前提に技術を検証・評価する“実証フィールド”として構築された。
構成するのは、大きく3つの施設だ。一つ目が、水道水に依存せず雨水による水循環の自立化を目指す実証建物「自然共生型管理棟(ゼロウォータービル)」。

二つ目が、生物多様性を創り、評価する実証空間「ネイチャーフィールド」。そして三つ目が、舗装の耐久評価を大幅に短縮する実証実験走路「舗装のテストコース」である。
これらを一体的に実証することで、持続可能な次世代インフラのあり方を示す狙いだ。
自然共生型管理棟は、建築そのものを環境システムの一部と捉え、自然共生の考え方を実装した施設だ。

300m²の屋根から集めた雨水を最大容量30トンの貯留槽に蓄え、浄化・ろ過して上水として利用する。
さらに、生活排水は微生物膜処理で中水化し、トイレ洗浄水として再利用する。
これにより、水道水をバックアップ用途に限定し、建物内で水を循環利用するゼロウォータービルを実現。
平常時と災害時を問わず利用できる「フェーズフリー」型施設として、災害時の水利用継続によるBCP機能の向上につなげる。
貯留槽の運用には、同社開発の室内環境最適制御システム「T-Factory NEXT」を活用したAI予測制御を導入した。

気象予報による降雨量や建物内の水使用量、入退館情報などを統合的に処理し、必要な貯水量を30分ごとに予測して雨水取り入れバルブを自動制御する。
必要最低限の水量のみを貯留することで、ろ過に要する電力などのランニングコスト削減とフィルターの長寿命化を図る。
建物には、田村市産のスギ製材(12cm角・3m材)も活用した。
小断面の製材を交差させながらアーチ形状の架構を構築することで、大断面集成材を用いずに約11mスパンの木造大空間を実現し、地域資源の活用と輸送・加工に伴う環境負荷の低減を両立している。
ネイチャーフィールドは、地域由来の種子を用いて自然再生技術の高度化とネイチャーポジティブの実現を目指す、長期実証の場である。
約70,000m²の敷地に、早期樹林化を目指す「自然の森」と、近年国内で大きく減少した「半自然草原・湿地」を整備し、30年間にわたって生態系・種・遺伝子の3つのレベルに配慮した自然再生を実証する。
森づくりには独自の森林形成技術「T-GROVEUP」を活用するほか、独自の評価手法「Japan Biodiversity Metric」で生息環境価値を定量評価し、将来的な生物多様性クレジットの創出も見据える。

一方、舗装のテストコースは、実寸大舗装の耐久性を評価する実証実験走路として、民間施設では国内初となるものだ。
1周909mの楕円形の走路を18区画に分け、低炭素アスファルト舗装や高耐久アスファルト舗装などを同一条件で比較・評価する。
5台の大型トレーラーによる昼夜連続の自動運転走行により、実際の道路舗装の設計年数に相当する耐久性評価期間を、3分の1程度以下に短縮した疲労促進実験が可能だという。
電動車両へ非接触で電力を供給する「無線給電舗装」も敷設し、検証を開始している。
大成建設グループは、この「たむラボ」を、既存の技術センター(神奈川県横浜市)などに続く研究・実証拠点と位置づける。
水・自然・道路という社会基盤分野を横断的に統合し、各拠点と連携しながら、実証データに基づく技術の社会実装を加速させる方針だ。
雨水を活用した水循環の自立化や生物多様性の保全・再生、次世代舗装技術の早期実用化など、将来の自然共生社会と道路インフラに関わる社会課題の解決を目指す実証拠点である。
社会実装を前提に3施設で検証。水・自然・道路を一体で実証
「たむラボ」は、社会実装を前提に技術を検証・評価する“実証フィールド”として構築された。
構成するのは、大きく3つの施設だ。一つ目が、水道水に依存せず雨水による水循環の自立化を目指す実証建物「自然共生型管理棟(ゼロウォータービル)」。

二つ目が、生物多様性を創り、評価する実証空間「ネイチャーフィールド」。そして三つ目が、舗装の耐久評価を大幅に短縮する実証実験走路「舗装のテストコース」である。
これらを一体的に実証することで、持続可能な次世代インフラのあり方を示す狙いだ。
雨水を建物単位で循環、AIで貯水量を予測制御。地域産スギで木造大空間も
自然共生型管理棟は、建築そのものを環境システムの一部と捉え、自然共生の考え方を実装した施設だ。

300m²の屋根から集めた雨水を最大容量30トンの貯留槽に蓄え、浄化・ろ過して上水として利用する。
さらに、生活排水は微生物膜処理で中水化し、トイレ洗浄水として再利用する。
これにより、水道水をバックアップ用途に限定し、建物内で水を循環利用するゼロウォータービルを実現。
平常時と災害時を問わず利用できる「フェーズフリー」型施設として、災害時の水利用継続によるBCP機能の向上につなげる。
貯留槽の運用には、同社開発の室内環境最適制御システム「T-Factory NEXT」を活用したAI予測制御を導入した。

気象予報による降雨量や建物内の水使用量、入退館情報などを統合的に処理し、必要な貯水量を30分ごとに予測して雨水取り入れバルブを自動制御する。
必要最低限の水量のみを貯留することで、ろ過に要する電力などのランニングコスト削減とフィルターの長寿命化を図る。
建物には、田村市産のスギ製材(12cm角・3m材)も活用した。
小断面の製材を交差させながらアーチ形状の架構を構築することで、大断面集成材を用いずに約11mスパンの木造大空間を実現し、地域資源の活用と輸送・加工に伴う環境負荷の低減を両立している。
30年かけて自然再生を実証、舗装は民間初のテストコースで耐久評価を1/3以下に
ネイチャーフィールドは、地域由来の種子を用いて自然再生技術の高度化とネイチャーポジティブの実現を目指す、長期実証の場である。
約70,000m²の敷地に、早期樹林化を目指す「自然の森」と、近年国内で大きく減少した「半自然草原・湿地」を整備し、30年間にわたって生態系・種・遺伝子の3つのレベルに配慮した自然再生を実証する。
森づくりには独自の森林形成技術「T-GROVEUP」を活用するほか、独自の評価手法「Japan Biodiversity Metric」で生息環境価値を定量評価し、将来的な生物多様性クレジットの創出も見据える。

一方、舗装のテストコースは、実寸大舗装の耐久性を評価する実証実験走路として、民間施設では国内初となるものだ。
1周909mの楕円形の走路を18区画に分け、低炭素アスファルト舗装や高耐久アスファルト舗装などを同一条件で比較・評価する。
5台の大型トレーラーによる昼夜連続の自動運転走行により、実際の道路舗装の設計年数に相当する耐久性評価期間を、3分の1程度以下に短縮した疲労促進実験が可能だという。
電動車両へ非接触で電力を供給する「無線給電舗装」も敷設し、検証を開始している。
大成建設グループは、この「たむラボ」を、既存の技術センター(神奈川県横浜市)などに続く研究・実証拠点と位置づける。
水・自然・道路という社会基盤分野を横断的に統合し、各拠点と連携しながら、実証データに基づく技術の社会実装を加速させる方針だ。
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