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デジコン編集部 2026.4.22

日本の圧入工法がベトナムの国家技術基準へ。静岡の地方建設会社2社がダム漏水対策の実証事業を完了し2026年中の基準発行が見込まれる

CONTENTS
  1. 施工後の稲作復旧で地域経済にも直結。農業用水の供給再開という実績が技術評価を後押し
  2. ベトナムの国家技術基準に採用されれば全国のダム補修事業に波及。都市・鉄道・港湾分野への横展開も視野
橋本組(静岡県焼津市)と小澤土木(静岡県浜松市)はベトナム北部・タイグエン省のケオ・コイ貯水池において実施していたダム漏水対策の実証事業を完了したと発表した。

日本のオリジナル技術であるサイレントパイラーを用いた圧入工法による鋼矢板遮水壁を施工した結果、止水性能と貯水機能の回復を確認。現在、本技術はベトナム技術基準(TCCS)としての策定が進められており、2026年中の発行が見込まれている。

施工後の稲作復旧で地域経済にも直結。農業用水の供給再開という実績が技術評価を後押し


本事業は経済産業省が推進する「グローバルサウス未来志向型共創事業」の一環として実施された。


施工設備がコンパクトで様々な土質条件に対応できる圧入工法による遮水壁施工の結果、施工後モニタリングにより従来工法を上回る止水効果と貯水機能の回復が確認された。


ダム下流域では農業用水の供給が再開され、中断されていた稲作が復旧するなど、水インフラの再生が地域経済の回復に直結する成果となり、ベトナム農業環境省や設計コンサルタントの高い評価につながった。

ベトナムの国家技術基準に採用されれば全国のダム補修事業に波及。都市・鉄道・港湾分野への横展開も視野


TCCSに採用されれば、同国の公共工事における設計・施工の基準として全国のダム補修・水インフラ事業に活用される可能性がある。


ベトナムには老朽化した貯水池・ダムが多数存在しており補修需要の拡大が見込まれることから、橋本組・小澤土木の両社は都市・鉄道・港湾等より幅広いインフラ分野への横展開も目指している。

地方建設会社が主導する施工技術が単発プロジェクトにとどまらず「国の標準工法」として組み込まれる可能性を持つ取り組みとして、地方建設会社の海外展開モデルケースとして注目される。






WRITTEN by

デジコン編集部

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