ツール紹介
デジコン編集部 2026.3.25

衛星データ×3D都市モデルで震災直後の建物被害を物件単位で即把握。JAXA発スタートアップのWHEREがサービス提供を開始

CONTENTS
  1. SARセンサで撮影した衛星データから被害を4段階に自動分類
  2. 衛星×AIで地球の不動産市場を変えるJAXA発スタートアップの防災への応用
JAXA発のスタートアップ、WHEREは2026年3月24日、人工衛星データと3D都市モデルを組み合わせた物件単位の建物被害度分類システムの提供を開始した。

国土交通省が推進する「Project PLATEAU」のユースケース開発の一環として実施されたもので、地方公共団体と民間企業双方の災害初動対応の迅速化を支援する。

大規模震災が発生した際、地方公共団体や民間企業が被害状況を把握する手段は、テレビ報道やSNSといった断片的な情報か、住民へのヒアリングや顧客への電話確認という属人的なアナログ手法に頼らざるを得ない現状がある。

その結果、罹災証明書の発行遅延や、ハウスメーカーなどによる顧客対応の優先順位付け困難といった課題が繰り返し生じてきた。

SARセンサで撮影した衛星データから被害を4段階に自動分類


本システムの核心となるのは「被害度レイヤー」機能だ。災害直後のSAR(合成開口レーダー)画像をもとに、物件ごとに「被害なし/被害小/被害中/被害大」を自動で分類し、地図上で直感的に確認できる。



地権者情報や不動産関連情報もワンクリックで取得できるため、広域にわたる被害状況の全体像を短時間で把握することが可能だ。



物件ごとのフォロー状況を記録・管理する「ステータス管理」機能と、自社の管理物件リストをインポートして被害状況を確認・エクスポートできる連携機能も備えており、自治体の罹災証明書発行業務や民間企業の顧客フォロー業務に既存フローのまま組み込める設計となっている。


衛星×AIで地球の不動産市場を変えるJAXA発スタートアップの防災への応用


WHEREはもともと、衛星データとAIを活用してオフマーケットの土地・物件を探索するツールとして開発された不動産AIプラットフォームだ。

今回の建物被害推定システムはその基盤技術を防災・災害対応領域へ応用したものといえる。

能登半島地震をはじめ近年の大規模震災で浮き彫りになった「発災直後の情報空白」という課題に、衛星リモートセンシングという宇宙技術から切り込む取り組みとして、建設・インフラ管理の現場からも注目が集まりそうだ。







WRITTEN by

デジコン編集部

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