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デジコン編集部 2026.3.19

戦前の建物に新たな息吹を。トプコンが本社2号館のリノベーションを完了

CONTENTS
  1. 「コンクリート博士」阿部美樹志が設計した近代建築を、当初の設計思想ごと蘇らせる
  2. 創業の地・板橋に根ざした90年以上の歴史を次世代へ。地域との協定も継続
トプコンは2026年2月、本社敷地内にある2号館の耐震改修および増築工事を完了した。

1935年に南棟、1937年に北棟が竣工した鉄筋コンクリート造の2号館は、トプコングループのものづくりの原点を象徴する施設だ。

今回のリノベーションでは、建物の歴史的価値を尊重しながら、現代のワークプレイスに求められる安全性と機能性を備えた空間として再生した。延べ床面積は8,100平方メートル。

「コンクリート博士」阿部美樹志が設計した近代建築を、当初の設計思想ごと蘇らせる


2号館の設計を担ったのは、鉄筋コンクリート工学の第一人者として知られる建築家・阿部美樹志氏(1883〜1965年)だ。

米国イリノイ大学やドイツ・ハノーバー工科大学で学んだ阿部氏は、阪急百貨店や日比谷映画劇場など日本の近代建築史に名を刻む作品を数多く手がけた人物で、「コンクリート博士」と称された。


柱を最小限に抑えた大空間と光を取り込む大開口部という当初の設計は開放性を重視したものだったが、長年にわたる実用優先の改変によって外壁への配管露出や中庭への設備増築が進み、本来の設計思想が損なわれていた。


今回のリノベーションでは配管や仮設物を丁寧に撤去し、耐震補強を目立たない形で施すことで、竣工当時の風通しの良さと開放的な空間表現を取り戻すことにこだわった。



創業の地・板橋に根ざした90年以上の歴史を次世代へ。地域との協定も継続


トプコンは1932年に東京光学機械株式会社として板橋で創業して以来、90年以上にわたりこの地で事業を続けてきた。

今回再生した2号館は、次世代の技術開発を支える拠点として新たな役割を担うとともに、地域との連携の場としても機能する。


帰宅困難者対策の備蓄整備や食品寄付といった平時からの地域活動に加え、2017年には志村警察署と「大規模災害時における施設等の提供に関する協定」を締結しており、創業の地との深い結びつきを改めて示す形となっている。






WRITTEN by

デジコン編集部

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