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デジコン編集部 2026.2.24

建設業の約7割が「正社員不足」。帝国データバンク調査で浮き彫りになる「受注機会の損失」と倒産リスク

CONTENTS
  1. 「仕事はあるのに受けられない」現場のジレンマ
  2. 過去最多を更新した「人手不足倒産」
  3. 現役世代の引退で「不足感」はさらに加速
帝国データバンクは2026年2月20日、「人手不足に対する企業の動向調査(2026年1月)」の結果を発表した。


国内企業の52.3%が正社員不足を感じているなか、業種別では「建設業」が69.6%と全業種でトップの不足率を記録。

深刻な人材難が企業の成長を阻害し、最悪の場合は倒産に直結するリスクが高まっている実態が明らかになった。

「仕事はあるのに受けられない」現場のジレンマ


建設業界では、旺盛な需要に対して供給体制(人材)が追いついていない状況が続いている。アンケートに寄せられた企業の声からも、その深刻さがうかがえる。



  • 受注機会の喪失: 「案件があっても人手不足で受注ができない。また、人件費や材料費増も受注単価に転嫁できていない」(土木工事、奈良県)
  • 規模の縮小: 「業界全体の人材不足により、人材を揃えられる分しか受注しないし、できない」(給排水・衛生設備工事、静岡県)

人手さえ確保できれば増収を見込める環境にありながら、リソース不足により事業拡大のチャンスを逃している企業が少なくない。

過去最多を更新した「人手不足倒産」


こうした人材難は、単なる「機会損失」にとどまらず、企業の存続そのものを脅かしている。


2025年に発生した「人手不足倒産」は427件に上り、3年連続で過去最多を更新した。

特に建設業や物流業などの労働集約型の業種において、人材確保の困難さが引き金となる倒産が急増している。

現役世代の引退で「不足感」はさらに加速


帝国データバンクは、現役世代の高齢化や引退が今後さらに進むため、正社員の人手不足割合は高水準で推移し続けると予測している。

世間的な「賃上げ機運」が高まるなか、採用競争力を高めるための原資を確保できない小規模企業を中心に、「賃上げ難型」の倒産が連鎖する懸念も指摘されている。

建設業界において、ICTの活用による生産性向上(建設DX)や、適正な工期・単価での受注環境の整備は、もはや待ったなしの経営課題と言えるだろう。






WRITTEN by

デジコン編集部

建設土木のICT化の情報を日々キャッチして、わかりやすく伝えていきます。

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