行政・政策
デジコン編集部 2025.12.26

国交省、「ダム現場の働き方改革事例集」を公開。生成AIや3Dプリンタ活用で「新4K」実現へ

CONTENTS
  1. 106の事例で「先進的なダム現場」を共有
  2. 遠隔臨場や3Dプリンタ活用の実例
国土交通省は12月25日、ダム建設や管理の現場における働き方改革の取組をまとめた「ダム現場の働き方改革事例集~ダム建設・ダム管理における新4K推進~」を公開した。

熟練技能者の不足や時間外労働規制といった課題に対し、DXを活用して生産性を向上させ、建設業界の「新4K(給与がよく、休暇が取れ、希望が持てて、かっこいい)」の実現を目指す狙いがある。

106の事例で「先進的なダム現場」を共有


今回公開された事例集には、国土交通省、水資源機構、都道府県のダム現場から収集した106件の取組が掲載されている。

3次元データの活用やICT建設機械、生成AIの導入など、受発注者が連携して取り組む先進的な事例が紹介されており、ノウハウが不足している事業者への横展開を図る。



遠隔臨場や3Dプリンタ活用の実例


事例集では具体的な効果も紹介されている。

鳴瀬川総合開発事業(宮城県)では、一元化プラットフォームを活用し、地質調査や工事の立会業務をリモート化(遠隔臨場)。これにより、現場への移動時間を年間約26日分短縮する成果を上げた。

また、新丸山ダム(岐阜県)では、監査廊などの構造物をフルプレキャスト化(工場であらかじめ製造すること)するために3Dプリンタ技術を適用。

複雑な形状の部材も短期間で製造可能にし、現場の省人化と工期短縮を図っている。

国交省は今後も新たな技術導入に合わせて事例集を更新し、ダム事業の魅力発信と業界全体のレベルアップを推進していくとしている。






WRITTEN by

デジコン編集部

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