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デジコン編集部 2025.12.29

大林組、建設現場のアルミスクラップを「窓」に再生する水平リサイクルを確立。CO2排出量を約8割削減

CONTENTS
  1. 解体現場から「窓」へ、トレーサビリティを確保
  2. 技術研究所の新施設で初採用
大林組は、不二サッシ、伊藤忠メタルズと連携し、建設現場の解体工事で発生するアルミスクラップを回収し、新築建物のアルミサッシとして再生利用する「水平リサイクル」のフローを構築したと発表した。

建設資材の循環利用を進め、製造時のCO2排出量を大幅に削減する狙いがある。

解体現場から「窓」へ、トレーサビリティを確保


今回構築されたリサイクルフローでは、まず大林組が解体現場でアルミ材を選別。これを伊藤忠メタルズが回収・加工・管理し、不二サッシが原料化して新たなアルミサッシを製造する。

最終的に、再び大林組の建設現場でこのサッシを使用する。排出元から再利用先までの一連の流れ(トレーサビリティ)を明確に管理できる点が特徴である。

技術研究所の新施設で初採用


本取り組みの第一弾として、東京都内の解体工事で回収したアルミ材を再生し、大林組技術研究所(東京都清瀬市)で建設中の「オープンラボ3(OL3)」新築工事第2期部分に導入する。

この再生アルミサッシは、新塊(新しいアルミ地金)のみを使用した場合に比べ、製造時のCO2排出量を約80%削減できる試算である。

また、サッシ工場の近郊エリアでリサイクルを完結させることで、輸送に伴うCO2排出も抑制している。

大林組はこれまでも鉄骨や鉄スクラップの再利用に取り組んでおり、今回のアルミ水平リサイクルもその一環として、サーキュラーエコノミー(循環型経済)と脱炭素社会の実現に貢献していく方針である。



WRITTEN by

デジコン編集部

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