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デジコン編集部 2025.12.3

三井住友海上、衛星画像等のAI分析で建物リスクを可視化。北海道で「建物管理状況レポート」の提供を開始

CONTENTS
  1. 外壁や屋根の損傷をAIが診断し、適切な維持管理を促進
三井住友海上火災保険は、イスラエルのGeoX GIS Innovations LTD.(ジオエックス)と共同で、衛星画像や空撮画像などのAI分析を用いて建物リスクを可視化する仕組みを構築したと発表した。

火災保険の満期を迎える顧客に対し、建物の状態を診断した「建物管理状況レポート」を提供するトライアルを北海道で開始する。

外壁や屋根の損傷をAIが診断し、適切な維持管理を促進


近年、自然災害の激甚化や建築費の高騰に加え、悪質な住宅修理業者とのトラブルが増加しており、建物の適切な維持管理がこれまで以上に重要となっている。

三井住友海上が導入した新システムは、ジオエックスが持つAI技術を活用し、衛星画像、空撮画像、街路パノラマ画像から建物の詳細な状態を分析するものである。

具体的には、外壁、ドア、窓、塀の損傷有無や屋根の状態、さらには庭の雑草やゴミの管理状況までを診断し、過去のデータと比較した変化も含めてレポート化する。



このレポートは、火災保険の更新手続きの際に保険代理店を通じて契約者に提示され、客観的なデータに基づいた事故防止策や被害軽減策の提案に活用される。

また、一部の自治体と連携し、修繕が必要と判断された場合には、補助金制度や信頼できる修繕業者の紹介制度などもあわせて案内する。

対象となるのは、三井住友海上北海道支店の代理店が取り扱う、北海道内に所在する建物の火災保険契約で、2025年12月から2026年4月に満期を迎えるものが該当する。

同社はこの取り組みを通じて、建物の早期修繕を促すことで住宅被害を未然に防ぎ、火災保険制度の持続可能性を高めるとともに、将来的にはリスク評価の高度化や対象地域の拡大を目指す方針だ。




参考・画像元:三井住友海上プレスリリースより 
 
WRITTEN by

デジコン編集部

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