技研製作所、建設業界の課題解決に向けた次世代圧入機「SXシリーズ」を展開。自動化と省力化で持続可能な施工へ

技研製作所は、建設業界が抱える技能者不足や高齢化といった課題に対応するため、次世代の圧入機「SX（エスエックス）シリーズ」を新たに展開すると発表した。

同シリーズは、クラウド型データプラットフォーム「G-Lab™」を基盤に、圧入技術とデジタル技術を融合させることで、経験の浅いオペレータでも安定した施工品質を実現することを目指している。

自動運転と操作アシストで現場負担を軽減

SXシリーズの第一弾として、U形鋼矢板400mm幅に対応した「サイレントパイラー™ ST400SX」を来春より発売する。


この新型機は、現行機と比較して200kgの軽量化を実現しつつ、引抜力を100kN向上させており、現場での機動性と対応力が大幅に強化されている。

最大の特徴は、施工中のデータをクラウドに蓄積し、それを基に最適な圧入設定を自動で行う「自動運転機能」と、定型的な操作をサポートする「操作アシスト機能」だ。

これにより、杭の建て込みや位置合わせといった熟練技術を要する作業が効率化され、オペレータの負担軽減と安全性の向上が図られる。


さらに、動力源として新たに開発されたバッテリー式電動パワーユニット「MUB150」にも対応しており、CO2を排出しないゼロエミッション施工が可能となる。

このパワーユニットは騒音値も大幅に低減されており、都市部や夜間の工事においても環境負荷を最小限に抑えることができる。

また、来夏には硬質地盤に対応した複合機「サイレントパイラー™ HA400SX」の発売も予定されており、多様な地盤条件に対応するラインナップが順次拡充される見込みだ。