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デジコン編集部 2025.12.1

大成建設、ドローンと3Dスキャンを用いたデジタル点検の本格運用を開始。調査から点検・データ化まで一気通貫対応

CONTENTS
  1. 機密施設や遠隔地での点検課題に対応
  2. パッケージ型ソリューションで全国対応
大成建設は、建設現場でのドローンと3Dスキャナにより取得した3Dデータを活用し、遠隔で点検記録を共有するデジタル点検を組み合わせ、本格提供を開始した。

点検業務の省力化・効率化を実現することで、建物の老朽化や担い手不足などの社会課題の解決に貢献する。

機密施設や遠隔地での点検課題に対応


老朽化した建築物では、リニューアルなどの適切な対応が求められているが、そのためには詳細かつ正確な点検が必要である。

一方、点検に従事する熟練技術者の不足が深刻化し、現地訪問を前提とする従来方式では迅速な実施が難しくなっている。

とりわけ機密性の高い施設や遠隔地では訪問自体に制約があるため、結果的に点検作業が遅れ、それに伴うコスト増が課題となっている。

これらの課題に対し大成建設は、従来の現地調査や立会い方式に加え、ドローンおよび3DスキャナであるMatterport等を駆使した高精度な3Dデータの作成とクラウドによる情報共有を実現することで、現地訪問の負担軽減と情報共有の迅速化を図る。

同社の点検実務チームが先導して全国対応することで点検業務の省力化・効率化を促進する。

パッケージ型ソリューションで全国対応


本点検の運用では、点検実務チームによる調査、見積、発注、点検、データ化までを一気通貫で対応できるパッケージ型ソリューションを提供する。

ドローンや3Dスキャナで対象物の現況を高精度に3Dデータ化し、作成データをクラウド上で共有することで、遠隔からの確認と合意形成を効率的に実現する。


全国対応の点検実務チームが現地での撮影・データ編集を代行し、迅速で安定した運用を全国で展開する。

運用管理フローの確立により、情報共有を容易にすることで合意形成の迅速化、工事打ち合わせ・現地確認の工数削減、時間短縮とコスト低減を実現する。

高所・狭隘部など立ち入りにくい場所での安全性と生産性を確保する点も特長である。

今後はNADIと協働し、ドローン機体や操縦者の貸出・返却スケジュールをクラウドで一元管理するシステムの導入や、チャットツールと連携した飛行依頼から成果品提出までの一元管理する仕組みの導入により、運用のさらなる高度化を予定している。






WRITTEN by

デジコン編集部

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