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デジコン編集部 2025.10.21

VLM搭載ヒューマノイドで建築現場の人手不足に対応へ。ドーナッツロボティクスとエムビーエスが資本業務提携

CONTENTS
  1. カメラ映像と自然言語指示を理解、足場設置や外壁塗装で活躍へ
ヒューマノイド(人型ロボット)開発に取り組むスタートアップのドーナッツロボティクスは、東証グロース上場のエムビーエスと資本業務提携契約を締結し、共同プロジェクトを開始する。




建築現場における人手不足の解消に向けて、最新のVLM(Vision-Language Model)を搭載したヒューマノイドの開発を進める。

カメラ映像と自然言語指示を理解、足場設置や外壁塗装で活躍へ


近年の建設業界では、職人の人手不足が深刻で、足場設置、外壁塗装、改修工事などの作業員の安全確保が問題となっている。

交通インフラの警備員配置の人件費も膨大な費用となっている。

このような問題が深刻化する中、建築現場のロボット化を進めることで、属人性を減らし、効率化および省力化に貢献できると両社は考えている。

エムビーエスは、建築物の外装・リフォーム事業を全国展開し、独自のコンクリート保護技術と多くの施工実績、顧客基盤を持つ。

ドーナッツロボティクスは最新のVLMを搭載したヒューマノイドを開発しており、業界とのシナジーが期待できる。


VLMとは、Vision-Language Modelの略で、大規模言語モデル(LLM)から発展した、画像と言語を同時に扱えるAIモデルである。

カメラで取得した映像と自然言語での指示を理解して行動する次世代ヒューマノイドは、建築現場での仕事の代替が可能になる。

具体的な応用シーンとして、足場設置作業、外壁塗装作業、改修工事作業、交通インフラの警備作業などを想定している。

開発スケジュールは3フェーズで構成される。

第1フェーズ(12ヶ月まで)ではプロトタイプの開発および現地実験を行う。

第2フェーズ(12ヶ月から24ヶ月)ではPoC開始と実用型モデルの開発を進める。

第3フェーズ(24ヶ月以降)では商用サービス化と全国展開を図り、建築業界における独占販売代理店展開を予定している。

エムビーエス山本貴士は「私たちが長年培ってきた施工技術、現場管理のノウハウと、ドーナッツロボティクス社のヒューマノイドが組み合わさることで、今後予想される様々な課題を解決し、建設・土木現場をより安全で効率的な場所へと変革できる」とコメントしている。

まずは職人の補助(テゴ)作業を行うテゴロボから職人の手作業を代替するガテロボの開発に注力していく方針だ。






WRITTEN by

デジコン編集部

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