
奥村組は、北陸鋼産と共同開発した覆工コンクリートの「自動打設システム」および「養生温度制御システム」を、山岳トンネルの建設現場に適用したと発表した。
施工サイクルタイムを従来の2日から1日に短縮し、生産性が大きく向上した。
自動打設システムは、同社が開発した高速打設システムと圧力計による打設高さ検知システムを組み合わせ、これに圧送ポンプ機のリモコンとバイブレータの制御盤を連動させたものである。
予め設定した打上がり高さに応じて、ポンプの圧送速度、ポンプとバイブレータの稼働・停止を自動制御することにより、覆工コンクリートの打設を、打設口の切り替え作業を除いて自動で行うことができ、技能労働者の省力化・省人化が図れる。
(「養生温度制御システム」の管理モニタ例)
また、定量的なデータに基づき打設作業であるポンプ圧送、締固めなどが行われるので、技能労働者の熟練度に依存することなく、安定した品質を確保できる。
現場適用前に同社の技術研究所において実大規模の施工実験を行い、本システムの有効性を確認した。
養生温度制御システムは、若材齢コンクリートである材齢1日程度の温度と強度発現の相関関係に基づきコンクリート温度を測定することで、養生からセントルを脱型するまでの圧縮強度をリアルタイムに算出するものである。
さらに、所定の時刻までに脱型に必要な強度を確保できるよう、測定したコンクリート温度に基づいて面状発熱体への電力供給を自動制御する。
(覆工コンクリートの施工の全景)
これにより、覆工コンクリートを適切な温度で養生し、セントルの存置時間を効率的に管理できる。
中日本高速道路名古屋支社の発注で同社が施工する東海環状自動車道養老トンネル北工事において、覆工コンクリートの自動打設システムと養生温度制御システムを適用した。
(「自動打設システム」の管理モニタ確認状況)
覆工コンクリート施工のサイクルタイムは、2日であることが一般的だが、両システムの適用により1日に短縮することが可能となった。
今回の施工では、セントルの脱型、移動、据付が約3時間、休憩が約2時間、コンクリートの打設作業が約5時間、翌日の脱型までのコンクリートの養生が約14時間で、合計1日24時間で実施した。
(「自動打設システム」管理モニタ例)
この覆工コンクリートは、脱型時に必要な強度を十分に確保できており、表面剥離やひび割れ等の不具合は生じなかった。

型枠脱型からコンクリートの打設完了までを同日に行うセットコンを週1回実施することで、覆工コンクリートの施工が月当たり150メートル、1スパン12.5メートル×12回の進捗が可能になり、生産性が大きく向上した。
施工サイクルタイムを従来の2日から1日に短縮し、生産性が大きく向上した。
東海環状自動車道養老トンネル北工事で技術を実証
自動打設システムは、同社が開発した高速打設システムと圧力計による打設高さ検知システムを組み合わせ、これに圧送ポンプ機のリモコンとバイブレータの制御盤を連動させたものである。
予め設定した打上がり高さに応じて、ポンプの圧送速度、ポンプとバイブレータの稼働・停止を自動制御することにより、覆工コンクリートの打設を、打設口の切り替え作業を除いて自動で行うことができ、技能労働者の省力化・省人化が図れる。

また、定量的なデータに基づき打設作業であるポンプ圧送、締固めなどが行われるので、技能労働者の熟練度に依存することなく、安定した品質を確保できる。
現場適用前に同社の技術研究所において実大規模の施工実験を行い、本システムの有効性を確認した。
養生温度制御システムは、若材齢コンクリートである材齢1日程度の温度と強度発現の相関関係に基づきコンクリート温度を測定することで、養生からセントルを脱型するまでの圧縮強度をリアルタイムに算出するものである。
さらに、所定の時刻までに脱型に必要な強度を確保できるよう、測定したコンクリート温度に基づいて面状発熱体への電力供給を自動制御する。

これにより、覆工コンクリートを適切な温度で養生し、セントルの存置時間を効率的に管理できる。
中日本高速道路名古屋支社の発注で同社が施工する東海環状自動車道養老トンネル北工事において、覆工コンクリートの自動打設システムと養生温度制御システムを適用した。

覆工コンクリート施工のサイクルタイムは、2日であることが一般的だが、両システムの適用により1日に短縮することが可能となった。
今回の施工では、セントルの脱型、移動、据付が約3時間、休憩が約2時間、コンクリートの打設作業が約5時間、翌日の脱型までのコンクリートの養生が約14時間で、合計1日24時間で実施した。

この覆工コンクリートは、脱型時に必要な強度を十分に確保できており、表面剥離やひび割れ等の不具合は生じなかった。

型枠脱型からコンクリートの打設完了までを同日に行うセットコンを週1回実施することで、覆工コンクリートの施工が月当たり150メートル、1スパン12.5メートル×12回の進捗が可能になり、生産性が大きく向上した。
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