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デジコン編集部 2025.8.19

NTT東日本。山形県長井市とデジタルツイン・ドローン活用の地域防災強靭化で連携協定締結

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  1. 水害シミュレーションによる危険エリア予測とリアルタイム河川監視を実現
NTT東日本は8月6日、山形県長井市、NTT e-Drone Technology、NAVER Cloud Corporation、韓国水資源公社(K Water)の5者と「デジタルツインおよびドローンを活用した地域防災強靭化の相互協力に関する連携協定」を締結した。

ドローンの空撮画像から長井市の高精細なデジタルツインを構築し、最先端のデジタル技術を最大限に活用した強靭かつ持続可能な地域防災の実現に向けた検討を進める。

水害シミュレーションによる危険エリア予測とリアルタイム河川監視を実現


長井市は一級河川の最上川が市街地を南北に貫流し、そこから分岐する複数の支流が市内を横断している地形的特性を有している。

2022年の線状降水帯による豪雨災害では複数の住宅が浸水し、近隣自治体でも鉄道の橋が流されるなど土砂災害を含む大規模な被害が発生した。

防災体制の強化が喫緊の課題となっている状況である。

協定では、ドローンの空撮画像から長井市の高精細なデジタルツインを構築し、デジタルツイン上で水害シミュレーションを実施して被害が予想されるエリアを事前に予測・可視化する。


長井市を流れる河川の水位状況や氾濫状況などを水位センサーやカメラを組み合わせることで、危険度をリアルタイムに可視化してモニタリングする仕組みを構築する。

リアルタイムに取得するカメラ・河川水位センサーによる現場情報と降水・降雪情報をデジタルツイン上に反映し、総合的に管理・分析する体制を整備する。


デジタルツインを活用して得られる情報を基に、地域の情報を統合的に管理・分析し、自治体の意思決定を支援する機能(地域オペレーション機能)による最適な地域防災の仕組みを検討する。

各社の役割として、NTT東日本は全体統括と河川状況をモニタリングするための無線ネットワークソリューションや防災ノウハウ・ソリューションを提供する。

NTT e-Drone Technologyは長井市内の空撮データ等のドローンソリューションを、NAVER Cloudはドローンや衛星画像を基にしたデジタルツイン構築ソリューションを提供する。

K Waterはデジタルツインベースの浸水予測および洪水の精密モニタリングなど水資源最適管理ソリューションを担当する。

今後は長井市全域へ防災オペレーションも含めたデジタルツインの本格的な展開に向けて検討を進める方針である。



WRITTEN by

デジコン編集部

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