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デジコン編集部 2025.7.24

建設DXサービス「TOTTARROW」提供開始。360度動画とBIM連携で配筋検査工数80%削減。ピクシーダストテクノロジーズ社

CONTENTS
  1. 前田建設での実証で効果実証、デジタル庁事業採択と日本ERI確認も完了
ピクシーダストテクノロジーズはインフロニア・ホールディングスと連携し、360度動画×BIM×AIで品質管理、施工管理の省力化を支援するDXサービス「TOTTARROW(トッタロー)」の提供を開始した。

鉄筋工事における配筋検査・出来形検査業務を担う建設事業者向けに設計されており、現場で撮影・アップロードされた360度動画をもとに配筋写真帳票の作成を支援する。

前田建設での実証で効果実証、デジタル庁事業採択と日本ERI確認も完了


本サービスはピクシーダストテクノロジーズの空間解析プラットフォーム「KOTOWARI™」をベースにインフロニアとともに前田建設工業の社内向けに開発を進めてきた配筋写真の帳票作成支援サービスを、一般販売向けに昇華させたものである。

360度カメラで撮影した現場動画とBIMデータを重ね合わせ、対象物を測距した静止画を切り出す技術を用いている。

この技術は2023年度にデジタル庁が推進する「テクノロジーマップ整備事業」に採択され、さらに2024年12月には指定確認検査機関である日本ERIの確認のもと、工事写真として正式に取り扱われ、中間検査が完了した。

建設現場を360度撮影可能なデジタルカメラで記録し、BIMデータと精度よく重ね合わせることにより、配筋写真帳票が作成できる。

データ上でデジタルメジャーを使用して測距することも可能なため、構造部材の鉄筋の本数や位置が適切かを確認できる。

本サービスでは画像解析AIが対応可能な部分を自動で解析処理し、専門スタッフが人手で対応することで、スピーディーかつ正確に写真帳票を作成している。

前田建設における実証実験では、本サービスが対象とする配筋写真の撮影と帳票作成に必要な現場工数が約80%削減された。

さらに配筋に関わるすべての写真撮影・帳票作成を含めても約50%の削減効果が確認されている。

同社での実運用の中で得られた現場からのフィードバックはもちろん、今後の販売の中から得られる顧客フィードバックも収集し、実地での改善・検証を繰り返しながら、現場に即したアップデートを重ねていく体制を構築している。









WRITTEN by

デジコン編集部

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