TTES社。橋梁たわみ計測システム「INTEGRAL PLUS」にタブレット型を追加。山口県周南市で試行開始

TTESは、橋梁たわみ計測システム「INTEGRAL PLUS」の新たな提供形態として、タブレットとセンサの組み合わせによる新モデルを発表した。

2025年6月に山口県周南市において、国土交通省ハンズオン支援プロジェクトの一環で、中小橋梁の効率的な維持管理に向けた試行がスタートしている。

加速度波形とたわみ波形をその場で確認可能な防水仕様で悪天候にも対応

タブレット版のアップデートにより、より直感的で現場対応力に優れた運用が可能となっている。

新モデルの主な特長として、その場で加速度の波形を視認でき、計測状況を即時に把握可能な点が挙げられる。



加速度データから自動算出されたたわみの波形もその場で確認可能となっており、過去に取得したデータとの比較表示が可能で、変化を即座に認識できる仕様である。

電波状況やバッテリー残量など端末状態を確認しながら、計画的に終日作業が可能な機能も備えている。

さらに、防水性能を向上させ、雨天などの悪条件でも安心して使用可能な設計となっている。

今回の山口県周南市での取組は、周南市道路課橋りょう長寿命化推進室と山口大学（渡辺先生）徳山工業高等専門学校（海田先生）により実施されている。

「INTEGRAL PLUS」は、橋のたわみという橋梁健全性を評価するうえで極めて重要な指標を、従来の高コスト・高リスクな計測方法に代わって効率的に計測するシステムである。


橋面に機器を設置しボタンを押すだけで、加速度データから高精度にたわみを自動算出する仕組みとなっている。

橋梁ごとの設定が不要で、作業者に依存しない高精度自動計測を実現しており、計測結果はクラウドに自動保存され、地図上で時系列管理が可能である。

設置・操作はボタンひとつで完了し、橋の通行を妨げずに実施できる点も特徴となっている。

視界、天候、設置位置に制限されずに多様な現場で運用可能であり、自治体やインフラ管理者にとって極めて有用なツールとして期待されている。