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デジコン編集部 2025.5.15

大成ロテックが国内初の舗装評価路を完成。日野自動車との協業で無人自動運転車両による舗装耐久試験を開始

CONTENTS
  1. 5台の自動運転車両が24時間体制で舗装耐久性を検証
大成ロテックと日野自動車は次世代道路技術の早期実装を目指した取り組みを開始した。大成ロテックは福島県田村市に国内民間企業として初となる舗装評価路を完成させ、日野自動車はこの専用路で自動運転レベル4相当の無人荷重車両の走行試験をスタートした。

5台の自動運転車両が24時間体制で舗装耐久性を検証


舗装評価路は新たな舗装技術の研究開発から実用化までの期間を大幅に短縮するための施設である。

カーボンニュートラルや舗装の長寿命化といった日本の社会課題解決に向けた技術を早期に実装することが目的だ。

この施設は福島県田村市常葉町に位置し、敷地面積約14.4ヘクタールの広大な用地に建設された。

舗装評価路の全長は909メートルで、直線区間100メートルを2本含む設計となっている。

施設内には自動運転荷重車両5台分の格納と整備が可能な870平方メートルのトラックヤードも備えている。

さらに10,000リットル容量の地下タンクを持つ給油施設や、585平方メートルの木造2階建て自然共生型管理棟も整備されている。

両社は2025年夏頃を目途に、5台の自動運転荷重車両による24時間連続稼働での舗装耐久性試験の実施を目指している。

この5台による24時間連続稼働は国内初の試みとなり、舗装の耐久性を短期間で評価できるだけでなく、人手不足解消にもつながる省人化による生産性向上に貢献する。

(自動運転荷重車両)

今回使用される自動運転荷重車両は、日野自動車の大型トラック「日野プロフィア」をベース車両としており、舗装評価路を時速40キロメートルで走行する。

車両はLiDARやGNSSデータ、カメラを活用して走行位置や経路を把握し、通信による制御で安全な車間距離を維持する。

人や障害物を検知した場合は自動的に停止する安全機能も備えている。

また、トラックヤードからの入退場も自動運転で行うことが可能である。

大成ロテックは産学官連携による共同研究も積極的に推進し、社会的要請の高い課題の早期解決に向けた技術開発を加速させていく方針だ。




WRITTEN by

デジコン編集部

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