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デジコン編集部 2025.5.9

KDDIスマートドローンと大林組。国内建設業界初となる自動充電ポート付きドローンによる遠隔ダム巡回の実証に成功

CONTENTS
  1. 相模ダムリニューアル工事現場で自動離発着から3次元モデル生成まで一連の作業を遠隔操作で実現、建設業界の人手不足解決に貢献
KDDIスマートドローンは大林組とともに、Skydio社の自動充電ポート付きドローン「Skydio Dock for X10」を活用し、建設現場における巡回業務の自動化実証実験を実施した。

相模ダムリニューアル工事現場で自動離発着から3次元モデル生成まで一連の作業を遠隔操作で実現、建設業界の人手不足解決に貢献


建設業界では就労人口の減少や高齢化が進む中、生産性の向上と安全性の確保が喫緊の課題となっている。

特に広大な建設現場における日々の進捗確認や安全点検は、多くの時間と労力を要していた。

このような背景から、KDDIスマートドローンと大林組は、ドローンやBIM/CIM技術を活用した建設現場のDX推進を目指し、実証実験を実施した。

実証実験は2025年3月、大林組が管理する建設現場(工事名:相模ダムリニューアル工事(第1期)下流施設工事)にSkydio Dock for X10を設置して行われた。

遠隔からの指示により、Skydio X10の自動離発着、および自動充電が開始することを確認した。


事前に設定された飛行ルートに基づき、Skydio X10が建設現場内の指定されたポイントを自律飛行し、高精細な写真と映像を撮影した。

上空電波(4G LTE)を用いてリアルタイムに映像(可視カメラ/サーマルカメラ)を伝送し、遠隔から現場の状況を確認することも可能となった。

ドローンが取得し自動でアップロードしたデータ(写真、映像)からは3次元モデルを生成し、それを活用することで、遠隔から正確な進捗状況を把握できることを確認した。

高性能AIを搭載したSkydio X10による障害物回避性能も検証し、建設現場特有の複雑な環境下でも安全に自律飛行できることを実証した。

実証実験の成果として、遠隔からの指示による一連の運用(自動離発着・自律飛行・撮影・自動充電・データアップロード)を安定して実施できることが確認された。

リアルタイム映像伝送(可視カメラ、サーマルカメラ)により、昼夜問わず遠隔にいる複数の関係者が同時に現場状況を把握でき、迅速な意思決定や安全管理の効率化を実現できることも明らかになった。


WRITTEN by

デジコン編集部

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