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デジコン編集部 2025.4.28

清水建設と日本道路。BIM/CIMを活用した道路施工現場のDXで作業効率と精度を向上

CONTENTS
  1. 施工検討から実施工まで一貫したデータ活用で作業時間とコストを大幅削減
清水建設と日本道路が共同企業体(JV)を組成し、「九大箱崎南地区都市計画道路築造その他工事」において、BIM/CIMを基軸としたデータフロー構築による道路施工業務の高度化・効率化を進めている。

施工検討から実施工まで一貫したデータ活用で作業時間とコストを大幅削減


このプロジェクトでは、道路舗装モデル、埋設物モデル、路面標識モデルを同一座標系で統合したBIM/CIMを核とし、施工検討フェーズで使用した3Dデータを施工フェーズにそのまま展開するシームレスなデータフローを実現した。

舗装切削工事のマシンコントロール(MC)施工においては、BIM/CIMに紐づいた施工検討データを活用し、高精度な切削機械の自動運転を実現している。

統合モデルのデータ仕様は、MC施工に即したデータ形式からバックキャストして定義されており、これにより最終工程までの一貫したデータ連携が可能になった。

工事エリアの点群データを取得し、設計図面から作成した構築物の3次元モデルや、探査結果を反映した埋設物モデルに点群データに基づく位置情報を付与することで、多目的に活用できる統合モデルを構築している。

このシームレスなデータフローにより、データ変換作業が不要となり、VR・ARによる施工検討や施工スケジュールの4Dシミュレーションが容易になった。

また早期の計画変更にも柔軟に対応できるようになり、特に舗装切削工事のMC施工では、統合モデルの施工検討データをMCシステムに直接展開。施工指示データ作成などの準備工程を圧縮し、大幅な省力化・省人化とともに、MC施工に要するコストを約25%削減することに成功した。



WRITTEN by

デジコン編集部

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