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デジコン編集部 2025.4.18

超小型水上ドローン「Swimmy Eye」を下水道調査向けに改良。管外からの遠隔操作で安全確保と効率化を実現。炎重工社

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  1. 4K高画質カメラと12000ルーメン照明搭載、最長4時間稼働で作業員の立入りを最小限に
炎重工は2025年4月17日、超小型水上ドローン「Swimmy Eye」を下水道など管渠・暗渠の点検・調査に対応するよう改良したと発表した。

4K高画質カメラと12000ルーメン照明搭載、最長4時間稼働で作業員の立入りを最小限に


改良された「Swimmy Eye」は、3軸ジンバル・4K高画質カメラ・12000ルーメンの照明を搭載し、管の外部から無線による遠隔操作で調査が可能となっている。

全長620mm、重量6.5kgと軽量コンパクトで、一人で持ち運べる持ち手を装備しており、マンホールからの投入・回収も容易に行える。


このドローンは船と同様に水面を航行するため、流水の有無にかかわらず、水位のある管渠・暗渠内を調査できるという特徴を持つ。

操作は手元のプロポ(送信機)で行い、FPVカメラの映像をリアルタイムに確認しながら管内を航行し、調査・点検作業を実施できる。

最大のメリットは、硫化水素など有毒ガス発生の危険がある下水道内への作業員の立ち入りを最小限に抑えられる点で、安全性の向上に大きく貢献する。



バッテリー持続時間は最長4時間と長時間稼働が可能で、従来の調査手法に比べて日進量(1日あたりの調査距離)の向上とコスト削減にも寄与する。

2025年4月10日には、下水道・排水施設の維持管理機器総合商社であるカンツールの協力のもと、φ600mmヒューム管(コンクリート管)内での実証実験を実施し、実際の管内航行と撮影に成功した。

この開発の背景には、国土交通省による「令和6年度 海の次世代モビリティの利活用に関する実証事業」の採択があり、2025年1月に千葉県千葉市の下水管・雨水管で行った実証実験の成果を基に改良が行われた。

また、4K高画質カメラの搭載により大口径管のスクリーニング調査も可能となり、より幅広い用途での活用が期待される。

船舶免許なしで操作できる点も、導入・運用のハードルを下げる要素となっている。




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デジコン編集部

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