コマツとEARTHBRAIN。移動式DXオフィス「モビリティーオフィス」を販売開始。車内から建設機械を遠隔操作可能

コマツとその子会社EARTHBRAINは2025年4月18日、建設機械向け遠隔操作システムを搭載した移動式DXオフィス「Smart Construction Teleoperation - モビリティーオフィス」の販売開始を発表した。

大型バンに搭載したコックピットから建設機械を操作、通信不感地対策Wi-Fiで山間部でも安定稼働

本商品は昨年末よりコマツカスタマーサポートを通じて販売されており、カスタマイズされた大型バンに建設機械向け遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」のコックピット機能を備えた車両である。

車両型のため様々な現場へ迅速に移動でき、アクセスが難しい環境で稼働する建設機械でも、車内から遠隔操作が可能となっている。

車両内部は快適性を重視した設計で、エアコンを装備した作業空間にパソコン、モニター、二人掛けのデスクを搭載しており、移動先でオフィスとしても利用できる。

山間部などの通信環境が不安定な場所では、「通信不感地対策Wi-Fiパック」を活用して安定した通信環境を構築することが可能である。

この「通信不感地対策Wi-Fiパック」は、施工現場の事務所などに敷設された光回線サービスやStarlinkなどの衛星インターネット通信サービスと接続して利用する。

親局と子局の組み合わせにより、携帯電話などの通信ネットワークが整備されていない不感地帯を手軽に通信可能なエリアに変えることができる。

さらに、本商品ではSmart Constructionの各種ソリューションも活用可能となっている。

ドローンなどで取得した測量データから地形情報をデジタル化し、施工現場の現状の見える化や進捗管理などをモビリティーオフィス内で実施できる点も大きな特徴だ。

こうした機能により、災害時には速やかに現場に駆けつけ、被災地の状況を関係者間で共有することで、迅速な復旧作業に貢献することが期待される。

ベースとなる車両はトヨタ自動車製のハイエースかFIAT Professional製のDUCATO（デュカト）の2種類から選択可能となっている。