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デジコン編集部 2025.4.17

竹中工務店。オフグリッド型モバイルハウス事業を新会社で本格展開。ソーラー電源と衛星通信で電気・通信インフラ不要

CONTENTS
  1. 建設現場や災害時に自立電源と衛星通信で稼働、年間稼働率60%を目指すレンタル事業を展開
竹中工務店は2025年4月17日、トレーラー開発・製造を行うクロコアートファクトリーとの共同出資により、モバイルハウス活用事業を展開する新会社「オフグリッドフィールド」を設立し、事業を開始したと発表した。

建設現場や災害時に自立電源と衛星通信で稼働、年間稼働率60%を目指すレンタル事業を展開


新会社設立の背景には、竹中工務店が2023年11月から進めてきた「牽引式オフグリッド型モバイルハウス」の開発と試験導入の成果がある。

このモバイルハウスは、工事現場の敷地内を自由に移動しながら工事事務所としての機能を発揮でき、ソーラーパネルと蓄電池による自立電源、衛星インターネットによる自立通信を備えている。

導入現場での実績として、担当者の移動時間削減などによる生産性向上が確認されている。

2024年5月には実証実験として、同型のモバイルハウスを活用した移動式コンビニエンスストアを大阪・関西万博の工事現場内に開店し、建設業界のみならず様々な分野から高い関心が寄せられた。

これらの成果を踏まえ、建設現場でのさらなる活用促進に加え、電気や通信のインフラがない場所でも活用できるという特性を生かした社会課題解決型事業を本格展開するため、新会社設立に至った。

オフグリッドフィールドでは、4つの事業を展開する。

第一に自立電源と自立通信を備えたオフグリッド型モビリティーのレンタル事業、第二にレンタカー事業者等へのオフグリッド型モビリティーの販売事業を行う。

さらに第三の事業としてオフグリッド体験パークの運営、第四にオフグリッド型モビリティーを活用した屋外空間の企画提案事業も手掛ける。

新会社は2025年2月にレンタカー事業の認可を受けて事業を開始しており、初年度のレンタル稼働率については年間平均60%を目指している。

なお、これらの牽引式モバイルハウスやオフグリッド型モビリティーは、レンタルのニッケンからもレンタル可能となっている。

竹中工務店は今後、建設現場へのレンタル事業以外の活用も推進し、自らを「まちづくりモビリティーカンパニー」と位置づけ、地域活性化などの課題解決にも貢献していく方針である。


WRITTEN by

デジコン編集部

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