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クアンド。ITと建設業のM&Aで九州から地方建設現場のデジタル化を推進

福岡県北九州市を拠点とするIT企業クアンドが宮崎の建設業・南都技研をM&Aにより傘下に収め、テクノロジーと建設現場の融合による新たな地方産業モデルの構築に乗り出した。従来の販売型SaaSベンダーとは異なり、経営にも深く関与する独自のアプローチで建設業界の課題解決に挑む。
クアンドは地域産業のアップデートを掲げ、特に建設業が直面する「人材不足」「高齢化」「技術継承の困難さ」という三重苦に対し、テクノロジー導入による解決を目指している。
創業者の下岡純一郎代表は、地方の建設業や製造業でデジタル化が遅れ、依然として紙の書類、電話、FAX、属人的な管理が主流である現状に危機感を抱いていた。
同氏は産業が活性化すれば人が集まり、地域に根ざした新たな文化が育まれるという「新しい雇用と仕事の循環」を生み出すビジョンを描き、クアンドを創業した。
2024年12月に実施した南都技研とのM&Aは、従来のSaaSベンダーとしての外部からのアプローチではなく、現場の経営に直接関与することで「内側から」産業のアップデートを進める戦略の一環である。

このM&Aを通じ、クアンドは自社開発の遠隔支援ツール「SynQ Remote(シンクリモート)」の導入にとどまらず、実際の業務や経営にも深く携わることで、ツールや理念だけでは変えられない現場の課題に直接取り組んでいる。
シンクリモートを活用した遠隔支援は、現場と事務所をリアルタイムでつなぎ、熟練技術者の知見を若手に伝える技術継承の新たな手法として期待されている。
下岡代表は少子高齢化による労働力不足が深刻化する中でも、レガシー産業こそ大きな可能性を秘めていると考えている。
技術が適切に継承され、若手がやりがいを持って働ける環境を「豊かな労働」と定義し、それが実現できれば社会全体に「豊富な労働力」が循環する仕組みが生まれると主張する。
「中から変える」アプローチで地方建設業の三重苦を解消へ
クアンドは地域産業のアップデートを掲げ、特に建設業が直面する「人材不足」「高齢化」「技術継承の困難さ」という三重苦に対し、テクノロジー導入による解決を目指している。
創業者の下岡純一郎代表は、地方の建設業や製造業でデジタル化が遅れ、依然として紙の書類、電話、FAX、属人的な管理が主流である現状に危機感を抱いていた。
同氏は産業が活性化すれば人が集まり、地域に根ざした新たな文化が育まれるという「新しい雇用と仕事の循環」を生み出すビジョンを描き、クアンドを創業した。
2024年12月に実施した南都技研とのM&Aは、従来のSaaSベンダーとしての外部からのアプローチではなく、現場の経営に直接関与することで「内側から」産業のアップデートを進める戦略の一環である。

このM&Aを通じ、クアンドは自社開発の遠隔支援ツール「SynQ Remote(シンクリモート)」の導入にとどまらず、実際の業務や経営にも深く携わることで、ツールや理念だけでは変えられない現場の課題に直接取り組んでいる。
シンクリモートを活用した遠隔支援は、現場と事務所をリアルタイムでつなぎ、熟練技術者の知見を若手に伝える技術継承の新たな手法として期待されている。
下岡代表は少子高齢化による労働力不足が深刻化する中でも、レガシー産業こそ大きな可能性を秘めていると考えている。
技術が適切に継承され、若手がやりがいを持って働ける環境を「豊かな労働」と定義し、それが実現できれば社会全体に「豊富な労働力」が循環する仕組みが生まれると主張する。
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