ニュース
デジコン編集部 2025.3.6

ベトナム初の地下鉄「ホーチミン都市鉄道1号線」が開通。日本工営が設計から開業後運営まで支援

CONTENTS
  1. 日本の円借款で16年の歳月をかけて完成、地下3駅・高架11駅の19.7kmを約30分で結び交通渋滞緩和へ
ID&E ホールディングス傘下の日本工営がコンサルタントとして参画したホーチミン市都市鉄道1号線(MRT1号線)が2024年12月22日に開業した。

日本の円借款で16年の歳月をかけて完成、地下3駅・高架11駅の19.7kmを約30分で結び交通渋滞緩和へ


ホーチミン市都市鉄道1号線は、急速な人口増加によって深刻化する交通渋滞と大気汚染等の社会課題を解決する最優先路線として位置づけられている。

2008年より日本の円借款によって整備が進められてきたこの路線は、ベトナム初となる地下区間を有する都市鉄道である。

路線は市の中心部の3駅が地下駅、11駅が高架駅として整備され、ベトナム最大の都市ホーチミン市の中心部にあるベンタイン駅から市の北東部に位置するスオイティエン駅まで、延長19.7kmを約30分で結ぶ。

日本工営にとって本プロジェクトは、都市鉄道分野への本格参入を図った最初の大型案件となった。

同社はコンサルタント共同企業体の幹事会社として、2008年の整備開始から、土木・建築・電気・軌道・信号・通信、車両を含む事業全体を対象に、包括的なコンサルティングサービスを提供してきた。

具体的には、基本設計、詳細設計(1駅)、入札支援、工事中の施工監理、開業前トレーニングまでのコンサルタント業務を担当。

さらに日本工営は、開業後5年間にわたりホーチミン市都市鉄道1号線運営会社(HURC1)への運営アドバイザリー業務も担当し、引き続き同路線の安全かつ快適な運行を支援する予定である。

開業を記念し、12月22日にホーチミンで開業式典が開催され、伊藤直樹在ベトナム日本国特命全権大使、ファン・ヴァン・マイ人民委員長、菅野祐一JICAベトナム事務所所長をはじめ、多くの関係者が参席した。

ホーチミン市は近年の急速な経済発展と人口増加に伴い、交通渋滞や大気汚染などの都市問題が深刻化していた。

この都市鉄道の開通により、市内の交通渋滞緩和や大気汚染の低減、都市機能の強化などが期待されている。

また、日本の技術と資金協力によって実現したこのプロジェクトは、日本・ベトナム間の経済協力関係強化の象徴としても注目されている。




参考・画像元:ID&E ホールディングス株式会社プレスリリースより
WRITTEN by

デジコン編集部

建設土木のICT化の情報を日々キャッチして、わかりやすく伝えていきます。

会員登録

会員登録していただくと、最新記事を案内するメールマガジンが購読できるほか、会員限定コンテンツの閲覧が可能です。是非ご登録ください。