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デジコン編集部 2025.3.6

古河電工とメトロウェザーが資本業務提携。ドップラー・ライダーの国産化と量産体制構築を推進

CONTENTS
  1. 小型高性能なドップラー・ライダーの国産コアコンポーネント開発と量産体制の構築で航空宇宙や海運分野での社会実装を加速
メトロウェザーと古河電気工業は、メトロウェザーのドップラー・ライダーの国産化と量産化に向けた協業を進めるため、古河電工によるメトロウェザーへの資本参画を軸とする資本業務提携を締結した。

小型高性能なドップラー・ライダーの国産コアコンポーネント開発と量産体制の構築で航空宇宙や海運分野での社会実装を加速


この提携により、古河電工はコア技術であるフォトニクス技術を活用してメトロウェザーのドップラー・ライダー用コアコンポーネントの開発を行い、同製品の国産化に貢献する。

ドップラー・ライダーとは、赤外線レーザーを大気中の微細な塵に照射し、塵の動きによって僅かに変化する光の周波数を解析(ドップラー効果)することで、高精度な風速と風向を計測する装置である。





メトロウェザーは長年培ってきたリモートセンシング技術と独自の信号解析技術により、他社製の大型ドップラー・ライダー(重量2t、サイズ約2m四方)と同等水準の性能を持ちながら、大幅な小型化(重量180kg、サイズ60cm×74cm×106cm)を実現している。

この小型化により機動的な観測が可能となり、様々な分野での応用が期待されている。

メトロウェザーは現在、アメリカ航空宇宙局(NASA)や防衛省、商船三井グループ、ヤンマーグループなどとグローバルに事業開発を推進しており、多方面から高い期待を集めている。

さらに、ドップラー・ライダーの技術を活用した物体検知の研究開発も進めており、レーダーで捕捉が難しい低高度を不規則に飛行するドローンなどの無人航空機をレーザーで探知する技術の開発にも取り組んでいる。

この技術は赤外線レーザーを使用しており、直接目視できない上に指向性が高く、被探知側から逆探知されにくいという特長を持つ。

一方、古河電工は「古河電工グループ ビジョン2030」達成のために社会課題解決型の新事業創出に取り組んでおり、航空宇宙分野やライフサイエンス分野を含む複数の新事業開発を進めている。

今回の提携では、古河電工がものづくりにおける経験豊富なノウハウや知見の提供に加え、設備の利用といった支援を行うことで、メトロウェザーの小型高性能ドップラー・ライダーの量産体制構築を推進する。


参考・画像元:古河電気工業株式会社・メトロウェザー株式会社プレスリリースより


WRITTEN by

デジコン編集部

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