IHI運搬機械、ジブクライミングクレーン向け運転支援システムを開発。非熟練者でも精密作業が可能に

IHI運搬機械は、ジブクライミングクレーン(JCC)の操作性を向上させる運転支援システムを開発したと発表した。

4つの機能で作業精度と安全性を向上

新システムは、建設業界の労働力不足や熟練者減少に対応するため、非熟練オペレーターでも高精度な操作を可能にする。



「微速巻上・巻下機能」により吊荷の高さを精密に調整し、作業品質の向上を実現する。

「水平直交操作機能」は基準線に対する位置合わせを簡易かつ正確に行うことで、作業効率化を支援する。


反復作業を自動化する「宛先指定簡易自動運転機能」によって作業時間の短縮とオペレーターの負担軽減が期待できる。

「衝突防止機能」は先端モニタリング技術を活用し、複数JCCの稼働時における衝突リスクを未然に防止する。

開発にはHILS（Hardware In the Loop Simulator）と3Dデジタルツインを組み合わせたシミュレーション技術を採用し、システムの信頼性向上を実現した。

同社はこのシステムを今後販売するJCCに標準搭載する予定で、造船業界や風力発電業界などへの応用も検討している。