道路や宅地造成などの土木工事では、切土や盛土による人工的な斜面(法面)が生じる。
この法面は風雨による侵食や、地下水による浸食などで崩壊する危険性があるため、適切な保護工が必要となる。本記事では、法面保護工の基本的な種類と特徴について解説する。
法面保護工は大きく植生工と構造物による保護工に分類される。
植生工は自然環境との調和に優れ、構造物による保護工は即効性と高い保護効果が特徴である。
これらは現場条件や要求性能に応じて使い分けられる。
植生工は、植物の根系による地盤の緊縛効果と、地表面を覆う植物体による侵食防止効果を利用する工法である。
種子と肥料、ファイバーを水に混合して法面に吹き付ける手法で、比較的緩やかな勾配の法面に適している。
種子と肥料、土を混合した泥土状の材料を圧縮空気で吹き付ける工法である。
芝を直接法面に張り付けることで、施工完了と同時に保護効果を発揮できる特徴がある。
種子や肥料を装着したマットやシートで法面を被覆する工法で、芝が育成するまでの間も法面の安定を確保できる。
盛土法面の土羽打ち時に野芝を水平に筋状に挿入する工法である。
構造物による保護工は、より確実な保護効果が求められる場合に採用される。
亀裂の多い岩の法面の風化防止や崩壊防止に効果を発揮する。
一般的な施工厚さは、モルタル吹付工で8〜10cm、コンクリート吹付工で10〜20cmとなる。
1:1.0より緩い法面に用いられ、一般に直高は5m以内、法長は7m以内とされる。
急勾配の法面や湧水のある場所での施工に適している。
法面の崩壊は多くの場合、地表水や浸透水が原因となる。そのため、法面の安定確保には適切な排水処理が不可欠である。
法肩排水溝、小段排水溝、縦排水溝などが設置される。
法面の安定に悪影響を及ぼす浸透水を排除する施設である。地下排水溝の設置や、ボーリングによる水平排水孔の設置などが行われる。
法面保護工は、現場条件や要求される機能に応じて、適切な工法を選定することが重要である。
植生工は環境との調和に優れ、構造物による保護工は高い保護効果を発揮する。また、適切な排水処理は法面の長期的な安定性確保に不可欠である。
この法面は風雨による侵食や、地下水による浸食などで崩壊する危険性があるため、適切な保護工が必要となる。本記事では、法面保護工の基本的な種類と特徴について解説する。
法面保護工の基本
法面保護工は大きく植生工と構造物による保護工に分類される。
植生工は自然環境との調和に優れ、構造物による保護工は即効性と高い保護効果が特徴である。
これらは現場条件や要求性能に応じて使い分けられる。
植生工による保護
植生工は、植物の根系による地盤の緊縛効果と、地表面を覆う植物体による侵食防止効果を利用する工法である。
種子散布工
種子と肥料、ファイバーを水に混合して法面に吹き付ける手法で、比較的緩やかな勾配の法面に適している。
客土吹付工
種子と肥料、土を混合した泥土状の材料を圧縮空気で吹き付ける工法である。
張芝工
芝を直接法面に張り付けることで、施工完了と同時に保護効果を発揮できる特徴がある。
植生マット工
種子や肥料を装着したマットやシートで法面を被覆する工法で、芝が育成するまでの間も法面の安定を確保できる。
筋芝工
盛土法面の土羽打ち時に野芝を水平に筋状に挿入する工法である。
構造物による保護工
構造物による保護工は、より確実な保護効果が求められる場合に採用される。
モルタル・コンクリート吹付工
亀裂の多い岩の法面の風化防止や崩壊防止に効果を発揮する。
一般的な施工厚さは、モルタル吹付工で8〜10cm、コンクリート吹付工で10〜20cmとなる。
石張工・ブロック張工
1:1.0より緩い法面に用いられ、一般に直高は5m以内、法長は7m以内とされる。
コンクリート張工
急勾配の法面や湧水のある場所での施工に適している。
法面排水工の重要性
法面の崩壊は多くの場合、地表水や浸透水が原因となる。そのため、法面の安定確保には適切な排水処理が不可欠である。
表面排水工
法肩排水溝、小段排水溝、縦排水溝などが設置される。
地下排水工
法面の安定に悪影響を及ぼす浸透水を排除する施設である。地下排水溝の設置や、ボーリングによる水平排水孔の設置などが行われる。
まとめ
法面保護工は、現場条件や要求される機能に応じて、適切な工法を選定することが重要である。
植生工は環境との調和に優れ、構造物による保護工は高い保護効果を発揮する。また、適切な排水処理は法面の長期的な安定性確保に不可欠である。
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