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デジコン編集部 2024.12.22

Starlink活用の建機遠隔操作。国交省実証実験で遅延300ミリ秒を実現。国立研究開発法人土木研究所ら

CONTENTS
  1. 超低遅延エンコーダと衛星通信で安全な遠隔制御を確立
  2. 山間部での無人化施工に道を開く
ハイテクインター株式会社は、国立研究開発法人土木研究所、株式会社ジツタ中国、株式会社中電工と共同で、Starlinkとメッシュネットワークを組み合わせた建設機械の遠隔操作システムの実証実験を実施した。

超低遅延エンコーダと衛星通信で安全な遠隔制御を確立


実証実験は建設DX実験フィールド(つくば)において、土木研究所所有のバックホーを使用して行われた。

システムは4K超低遅延ビデオエンコーダLVRC4000を採用し、建機に4台のカメラを設置。


さらに全体状況把握用の俯瞰カメラも導入することで、操作者の視認性を向上させている。

通信インフラとしては、建機側のメッシュWi-FiからStarlinkを経由してインターネットに接続する構成を採用した。

実験では、エンコーダの誤り訂正機能(ARQ)を有効にすることで、通信障害に対するリスクの軽減効果を確認。

End-to-Endの遅延は300ミリ秒程度に抑えられ、効率的な遠隔制御の実現可能性が示された。

山間部での無人化施工に道を開く


本システムにより、これまで通信環境の制約で遠隔操作が困難だった山間部での土木工事において、安全性を確保しつつ効率的な無人化施工が可能となる。

開発チームは現場での実用化に向けて、さらなる機能向上と性能改善を進めていく方針だ。


参考・画像元:ハイテクインター株式会社プレスリリースより
WRITTEN by

デジコン編集部

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