AIが水道管の故障を事前に察知。神戸市と日立システムズ、配水減圧弁の故障予兆検知システムを開発

日立システムズと神戸市水道局は、AIを活用した上水道の配水減圧弁の故障予兆検知システムの開発に成功した。

水圧データをAIが分析

新システムは、神戸市内60か所以上に設置された減圧弁の水圧データをAIで分析し、故障の兆候を早期に発見する。

（AIで作成した数値上、正常とされる減圧弁の水圧値との比較イメージ）


従来は故障後の対応に追われていたが、この技術により事前のメンテナンスが可能となる。

具体的には、AIが生成した正常な水圧値と実際の水圧値を比較し、異常を検出する仕組みだ。

実証実験で効果を確認

令和6年1月の実証実験では、減圧弁の故障約1カ月前から水圧の異常を検知することに成功した。

これにより、故障が深刻化する前に対策を講じることが可能となり、水道事故のリスクを大幅に低減できる。

日立システムズは2025年度からのサービス提供開始を目指している。

この技術が普及すれば、全国の水道事業体の運営効率化と住民サービスの向上に寄与すると考えられる。

神戸市水道局の鶴長孝二郎氏は、「配水減圧弁の故障防止、事故発生の防止が期待できる」とコメントしている。